「透明なゆりかご」最終回の録画をようやく見た。
あのドラマはいつもすごい泣いてしまうから、どんなに泣いても影響のないタイミングで見ないとならなかった。
なんで泣いてしまうのだろう。
命を前にした時の妊婦の気持ちがよくわかるから。
・・とは、ちょっとおかしなことなのかな。
私は妊婦になったこともないし、ちょうど今がリミット。
でも伝わるのです。私にも。
母になる気持ち。子を思う気持ち。
本当の本当のところはそうじゃないのだとしても。
子を持つということはそれだけで一見幸せなのだけど、そうとも限らないんだということをこのドラマは教えてくれた。
想像を絶するようなつらいことばかり、という運命もあるのだと思う。
私はこのまま子を持たずに人生を歩んでいく可能性はとても高い。
でもそれもすごく意味があることのように思えた。
これまでいろんな言葉をかけられたりしたけれど、一番つらかったのは、
「だから早いうちに子どもを産んでおけばよかったんだよ」という一言。
こんなに意味のないタラレバはあるだろうかと腹が立った。
「子ども育てたことないからわからないんだよ」とは、私は身内から言われたことですが、身内じゃない人から言われた人もどれくらいいるのかな。
自分だけがなんで?という話ではなく、あまりにも多くの女性が今は子を持たない。
それはもはやひとくくりにできる背景などなく、わからない。
誰にも本当のところはわからない。
本当の渇望も慟哭も、どんな感情のこともわかりません。
ただ、見られがちな印象や、かけられやすい言葉はなんとなく似てしまう。
本当になんの意図もなく、意図がないからいけなかったのかもしれないけど、こういうふうに生きてきたという女性はあまりにも多い時代です。
私はこの生き方でいいんだ、とはまだ断言しない。
ただ、女のいろんなことを抱えながら、言葉も感情も誰かのパターンも、無神経だった自分の何かも、抱えながら、生きていくのです。