渋井さんみたいな年上男性

「デザイナー渋井直人の休日」を毎週楽しみに見ています。

50代・独身・デザイナーという生態を、最初は「やだー!」「いるいる!」とかって楽しみながら見てました。
楽しむというとこの本音は、ちょっと冷めつつ笑う目線ってことでもあるかな。
ドラマも初回の方はそんな見せ方だったと思う。
眼に映るものすべて、デザイナーという仕事のインスピレーションにつながる。
役に立たなくても、目で見て楽しむものにお金を惜しまない。
いい飲食店とは食べログ3点台後半以降。女性とそんな店でくつろぐのは至福…。

渋井直人ってバブル世代ど真ん中の人と思うんですよね。
バブルを経験した世代から漂う独特の派手さ・自意識を、どうも引いた目線で見てしまいがちです。
向こうも向こうで、景気のいいボーナスもらったこともなく・現実感ばかり育った地味な私の世代を、付き合いづらく感じるはずと思う。
しかもそのバブル世代って20代大好きなんですよね。
今田耕司さんが以前、「30代以上とは付き合ったことない」とおっしゃってたことに無性に腹が立ったこともありました。

でもここのとこの渋井直人は、カモメ(黒木華さん)という彼女ができたからかとっても優しい。カモメにだけじゃなく人類愛のレベル。
かつては有名デザイナー、今はPCも使えないくせにキレる老いぼれを雇い続けたり、盗み癖のある情緒不安定な20代女子を採用しちゃったりする。
大きな企画がその2人のせいでフイになりかけても解雇しない。

アシスタントの杉浦くんによると、「渋井さんはダメ人間に優しい」とのこと。
杉浦くんはそこが理解できなかったようだけど、彼女に「自分だって受け入れてもらったでしょ」と言われて、あれ?自分も割とダメ人間…?ってこと気づいちゃったかな。

そう、あの世代って本当に優しい。
前職・ゼネコン新人時代、女性の先輩に厳しく叱責・指導される日々。
いろんな人に見守ってもらってたけど、特に当時40前後の男性上司2人は、実にユーモラスに私に接してくれてたのでした。

1人は「上司」という素振りなど見せず、いつも笑い飛ばしてくれた。
もう1人の上司は、なぜか本とかCDを互いに貸し借りして、ちょっとしたメモに添えられた私のひどすぎる似顔絵で、気持ちを楽にしてくれた。
どちらも既婚。私が新人だから・女だからというとこに向けた優しさじゃないことは、受け止めた私がちゃんと感じていたこと。
「一緒に働く仲間。これから成長してく仲間を支えますよ」っていう、対等な距離感もある優しさ。
渋井さんには、あのころ受け止めた人類愛みたいな温かさを重ねてしまうのです。

だけど渋井さんみたいな人って、カモメのような天真爛漫系にいかにも振り回されそうってのはわかります。(黒木華さんってそういう小悪魔役が増えましたね)
優しさにつけ込まれちゃうのかな。
そういえば私の似顔絵を描いてくれた上司は、私より5つくらい年上の女性先輩と飲み仲間。いつも飲んでいた。
「私をこんなに酔わしたんだから送ってけー!」って暴れる先輩をタクシーで送ってったり、二日酔い気味の先輩の家まで迎えに行ったりしてたなぁ。
「不倫?」だなんて勘繰りも当時はあったけど、「僕が飲ましたからこんなになった(泥酔)」ってとこの優しさなんだと思う。思いたい。
「そこまでする?」ってみんな思ってた。でも誰も忠告めいたことはしなかった。
私はちょっと杉浦くんみたいな気持ち渦巻いてたけど、彼ならまぁそこまでするんだろうねっていうみんなの信頼感に、そのうち心がなじんでいった。(写真はいずれもデザイナー渋井直人の休日HPより)

渋井さんにはどんな女性が似合うんだろう。
臼田あさ美ちゃんもやっぱり天真爛漫で、渋井さんは運命感じちゃったみたいだけど、全然違ったし。
杉浦くんが紹介してくれたしっかりめの女性は、結局杉浦くんの彼女になった。
(これにはショックだった)
しっかりめの女性にはやはりダメっぽい男性が合うのですね。
40代女性はこの先恋愛対象として出演してこないだろうし。
でもこのドラマは「いろんな世代が混在する職場」の状況もとてもよく描かれてると思います。
今、若者の気持ちがわからないとか、年長者の求めが受け入れられないとか、世代間の面倒くささはどこにでもあるけれど、労働ってこういう「差」になじんでいく訓練の場でもあるよなぁって。杉浦くんの成長も見てて楽しいです。

って、渋井さんに重ねた思い出とドラマの感想と、混在した文章になっちゃった。
来週の予告で、盗み癖女性役の森川葵さんが、その癖と必死で戦う表情に既に引き込まれた。それを見ていた渋井さん、きっとさりげなく寄り添うのでしょうね。
木曜が待ち遠しい!

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