「少年寅次郎」

この間の2019年秋新ドラマ傾向で、「土星座主役の人0」と書きましたが、NHKドラマ「少年寅次郎」を忘れていました。

主役は井上真央さん。太陽星座山羊座。

あと、テレ東ドラマ「ハル〜総合商社の女〜」の主役は中谷美紀さん、山羊座です。

 

「少年寅次郎」の原作は山田洋次さんですが、脚本は岡田惠和さん。
いかにもほんわか、時間もゆっくりゆったりドラマなのに、その余白効果なのかすごい泣けてくるのです。
私は「男はつらいよ」ファンでもあり、ほとんどを見ているので寅さんへの思い入れもひとしお。
まだ赤ちゃんの寅さんが泣いてるシーンでも胸に迫ってきます。

だって寅さんは井上真央さん演じる光子の子じゃなくて、光子の夫役・毎熊克哉さんがよその女との間にできた子で、あるときその女が「とらや」の入り口に寅ちゃんを置いて逃げる。
まだ名前もなかった寅ちゃんはそれを知ってか知らずか泣きわめくけど、これが寅さんの始まりかぁ〜とか、いちいち感激しちゃいます。

また少年寅次郎役の男の子が寅さんそっくり。

1話の最後で産まれたさくらをおぶる寅。

この寅ちゃんがケタケタ笑うシーンも涙を誘うのです。って本当泣いてばっかり。
さくらを産んだばかりの母・光子。

井上真央さんの演技が本当すばらしいです。
江戸っ子おかみの乾いた感じと情の深さ、弱気になりそうなところを強気でカバーする健気な心の機微が、はっきりこちらに感じられるんですよねぇ。

そんな光子をイラつかせる夫・平造はろくに働かないし女好き・酒好きでしょうもない。
寅ちゃんに意地悪な言葉しかかけないけど、それも江戸っ子気質なんでしょうかね。
毎熊克哉さんは牡羊座。

それでもこの平造を見ていると、寅さんがどうしてあんな感じなのかがわかる気もします。
確実にDNA受け継いでる。

きたろうさん演じる平造の父親・正吉は団子屋「とらや」の今の主人です。
隣は病弱な長男・昭一郎。
昭一郎がまた寅ちゃんを実の弟としてそばに呼んだり可愛がるんですよね。

そしてのちのおいちゃんとおばちゃんは、泉澤祐希さんと岸井ゆきのさん!

この配役にもまた感動です。この2人がいいんですよね〜。
おいちゃんはやはり下條正巳さんをイメージされての配役ですかね。
泉澤さんのシルエットそのまま、正巳さんのおいちゃんです。
おいちゃんは平造の弟なのです。

みんなの視線の先には産まれたばかりのさくら。
この子がまた倍賞千恵子さんに似てる気がするんですよ…。

寅次郎の名付け親・御前様の若い頃はイケメン!!
石丸幹二さんです。

しゃべり方がなんとなく笠智衆さんに似てる感じ。
寄せてくださったんでしょうかね。

 

昨日の2話も、開始十数分は「男はつらいよ」でもおなじみ喧嘩シーンが、平造とおいちゃん(竜造)との間でゆる〜く繰り広げられてました。
そこへ郵便配達。
平造に赤紙が届いたところでムードは一気に変わります。

このドラマの特徴は「静けさ」ですかね。
これが届いて、それから車家はなんとなくシーンとしたまま。

この2話はなんとも壮絶な回で、夫の出征を見送ったのちに竜造の出征も決まり、そして長男の昭一郎の死。
日々は空襲警報におびやかされたりと、光子には悲しみに暮れる暇もない。
寅ちゃんはそんな中にあっても、御前様の娘?孫?に初恋みたいな感情が芽生えちゃって。

東京大空襲、柴又からすると川向こうの浅草あたりが真っ赤に燃えている。
寅ちゃんはたまらずその明るい方に引き寄せられてしまいました。

この描写もなんだか静かで、印象的なシーンでした。

朝まで土手から動けなかった寅ちゃんを、必死になって探し回ってた井上真央さんが見つけるなり激しいビンタ。
だって寅ちゃんまで死んじゃったんじゃないかと思ったから…。
もし寅ちゃんにまで死なれたら…。

寅も寅で、大好きなお母さんの子じゃない自分の存在を疑問に思うように。
自分なんていなくていいんじゃないかと思ってたから、この井上真央さんの形相と愛のビンタにたまらず「お母ちゃん!」って胸に飛び込んで。
私は母親になったことがないのに、母親の気持ちがすごくわかる。
でもそれは、子どもの心で感じた母親の愛ということなのかもしれません。

この絵からしてもう泣けてきます。
寅さんの女難は、母親への強い思慕ゆえ…?

 

次回以降は、この寅ちゃんとはお別れ。
ちょっと成長した寅さんは、もうおなじみのあの感じ。
いい笑顔!!

語りが原坊・原由子さんなのです。
これがまた…(泣)
岡田さんが選んでるのかわかりませんが、「ひよっこ」の増田明美さんといい、不思議で絶妙な方を選ばれますね。

これからもっと、寅さんがなぜあの寅さんになったのか、女難のゆえんとかもはっきりしてくるのかな。
それも楽しみだし、おいちゃんとおばちゃんが「とらや」を継ぐことになる経緯の悲しげな予感も想像されてくるような。

NHKのドラマっていろんな丁寧さが本当にすごい。
民放含めても群を抜いてるような質の良さが、最近のNHKドラマから特に感じられます。
「スカーレット」もドタバタしながらも、ベースの落ち着いた感じがいいんですよね。
「少年寅次郎」は全5話なのであと3話、来週も楽しみにします。

 

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