今日のスカーレット・直子の気持ちと桜庭さん

「スカーレット」ではことさら直子に感情移入してしまいます。

戸田恵梨香さん演じる主人公、喜美子の妹・直子役は桜庭ななみさん。
末っ子の百合子は住田萌乃ちゃん。

幼少期の直子の気の強さ・喜美子へのわだかまりは桜庭ななみさんにも引き継がれてました。
直子が喜美子に反発するシーンには、どうもスッとしていまいます。
脚本家の水橋文美江さんも姉妹の妹なのかな?と思うほど、妹・直子の気持ちがビシバシわかる気がするドラマです。

 

喜美子が偉いのは、絶対逆ギレしないこと。
幼い頃、空襲警報で防空壕へと詰めかける混乱の中で、喜美子は直子の手を離してしまった。
「どこ〜?」って1人取り残された直子の目に入ってきたのは、自分に降りかかってきそうな空襲の火。
あの日から直子は悪夢に襲われたり、かんしゃくを起こしたり。
「お姉ちゃんが自分の手を離した」それを一生許さないんだとでも言うように、喜美子にわがままや主張をぶつけまくる。

喜美子がまた直子の反抗を、「うんうん、そっか」ってクッションみたいに吸収して、「おいで。手つないで一緒に寝よ」なんて誘ってくれたりする。
ここ、むっちゃ凝視したところ。直子の反応を。
「いやや、子どもやないねん!」by直子 →よっしゃ!

いかにもお姉ちゃんっぽいそのポーズは、いくら戸田さんが演じているといってもゾッとするものだった。それは個人的な感慨。
温かく包まれれば包まれるほど、「負けたらあかん!」という意地がうわっと出てくるのです。

だけどお姉ちゃんが火鉢の絵付けに夢中になって帰りが遅くなり、家事を直子と百合子でしなきゃならない事態に、直子はキレる。
お姉ちゃんがお姉ちゃんっぽくても腹立つし、お姉ちゃんらしくないことしても腹が立つ。

でも直子が本当に腹を立てているのは、何よりも喜美ちゃんがこの家で最も重要な存在であるということ。たぶん。
お父さんとお母さんにとって喜美ちゃんはとても大事な存在で、家にいなければきっと雰囲気は数倍もトーンダウン。
直子は「私だっているのよ」って小さい頃から叫んでるのかな。
家事をそれなりにこなしてたって、酔っ払う父親の「喜美子、喜美子はどこだ〜!」なんてもう直子の地雷を踏むようなもので。

私の姉も、家ですごい尊重されていました。
それは健康面とか諸々がゆえんで、何かできたり成績上がったりするとその感動はすごかった。
私なんて特別手をかけられず、こんなに日々健康で自主的に勉強して成績上がってるのに、お姉ちゃんが何かするとすごい感動が沸き起こる。
私はその感動に入りたくなかった。
兄もまた親戚・家族の中でスターだったしな…。

兄と姉はただでさえ年が離れているから叶うものは何もない。
私ができることといえば直子のように悪態をつくこと。
悪態つく隙を探して猛烈に怒り、自分を正当化すること…でしたよ。
妹って大なり小なりそんな競争心が根付いてるものと思います。
ま、私も年下の妹なので、長男・長女から見た特別扱いの何かしらはあったはずで。
それを押し隠すのがやはり長子であって、末っ子はその配慮も知らずに当たり散らすわけです…。

 

桜庭ななみさんは太陽天秤座ですが、金星が蠍座で冥王星とくっついてるんですよね。
これは「忘れない」はずです。
しかも現在のP太陽もこのN冥王星とコンジャンクションでした。


蟹座の火星と太陽もスクエア気味。怒りっぽい役はぴったりとも言えます。
また桜庭さんのN太陽とT冥王星がこれからスクエアをとるので、精神的にきつい役がめぐってきやすいでしょうね。

石田ゆり子さん主演の「コントレール」でも、「絶対許さない」という役でした。
石田ゆり子さんの夫と不倫をしていた桜庭さんは、その夫を殺めてしまった男・井浦新さんを許せない・私の傷は癒えることなどない!!!というダークな役でしたよ…あのときも美しかったです。(コントレール第5話

 

昨日、喜美子の絵付け体験に快く対応してくれた職人が、「また時期を見て遊びにおいで」と言ったところでギョッとしました。
それはもちろん喜美子も。その反応に職人もまた。
遊び??じゃないの?と。
そうだよな〜。うまくいっちゃってるなぁと思ってたのですが、そんなわけなかった…。
職人には無給で絵付けの修業期間が年単位であった。寝る間も惜しんで。
「君はそれできる?」って喜美子は問われて、昨日の直子の逆ギレとか父親の荒れ具合とか、何より無給だなんて、信楽に帰ってきた意味とか、いろいろ頭がよぎったでしょうね。
現実的にはどう考えてもそのスタンスは無理なのであって。

そんで食堂のおばちゃんですよ。

「うちら、あんたともっと仲良うしたいねん。一緒におしゃべり加わり。な?」

これはすごい。
普通ならこの温かみばかり切り取られて、殊更いい人・和気藹々…ってな物語になるはずです。
私も最近このあたりについて思いが惑うことあり。
戸田恵梨香さんも一瞬ほわっと「あはは、はい…」って。
でもその本心は、あの瞬間どうだっただろう。諦めか観念か。
「そっか、、食堂でみんなと仲良くやって、それが今の私の道だよね…むしろありがたい(のかも)」ってトボトボ帰ってきたとしても、家に帰ったらちや子さんが訪ねてきてくれてた!!

いや、絶対ちや子さんだったら、「そんなんやめとき」って言うと思う。
おしゃべり楽しい・それで満足なんて日々。
自分のとがった「やりたい!」が、なかったことのように平らになりかねない事態のこと。
「あんたほんま、何がしたいねん?」
きっと揺さぶってくるだろうなぁ。
そんで、ちや子さんだったら直子の心をも溶かすと思う。
「あんた、お姉ちゃん嫌いか?違うやろ?」
ぶっ刺してくるんじゃないだろうかね。わからんけど。

スカーレットは、日々のおもしろさが普通に描かれている分、日々の暗さや絶望も普通に描かれてる。
「そんなうまいことあるか!」って「なつぞら」でさんざん思ってきた心の均衡がやっと取り戻せたというか。
再放送してる「ゲゲゲの女房」はもっと悲惨ですけどね(笑)
あれ、よく生活できるなって毎度思います。

たった15分だけど、すごいうわーっとした感情が沸き起こる。
また感想を書くかもしれません。

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