嫌いな映画と女優さん

沢尻エリカさんのニュースには驚きました。

 

だけど正直、なんで大河「麒麟にくる」に選ばれたんだろうと、キャスティング発表のとき思ってしまった。
でも沢尻さんが「白い巨塔」のケイ子役に抜擢されたりもしたから、沢尻さんの運勢としては右肩上がりなんだろうなという印象。

でも沢尻さんも、こういう評判を直接・間接的に身に受けるわけですから、普通の精神で日々を過ごすことは難しいのかもしれないな…とも思ってみたりします。
沢尻さん主演の「ヘルタースケルター」は嫌いな映画の一つ。
ひどいな…という作品を映画でもTVでも目にしたとき、「俳優が悪いわけじゃないのかも」とはよく思うことです。
「なんでこの人にこういう役を充てたんだろう」
「このストーリー・脚本はどうなんだろう…」
偉そうな視点で見てしまってるかもしれないけど、「ひどいな」と思う物語を、それでも全力で演じられてる俳優さんにはむしろ尊敬感が増します。
そして嫌いな作品は、好きなものと同じくらいいつまでも印象にこびりついたりもする。
思い出すだけで感情が爆発しそうになったり、なにこれ!?というのを延々語りたくなる。
そういうインパクトがあるのもまた確かで…。

日本アカデミー賞のあの番組を毎年楽しみにしてますが、それは俳優さんの華やかさを見るのが楽しいから。
そして賞を取ったときの涙声。胸打たれるスピーチ。
何言ってるかよくわからない人(荒削りな新人に多い・新人は衣装も独特)
俳優さんの「素」が出る機会をなんか狙いたくなるんですよね〜。
すっごい地味な役とか悪役だったのに、助演男優賞ノミネートとかでステージに上がられたその姿の「えっ、男前!」という発見。
大体あれに影響されて、映画を見に行ったりします。
だけどあれの選考基準がわからないと、毎度思うことでもあります。
どうして最高賞だったのだろう…と。

「ヘルタースケルター」、沢尻さんの生乳を見たかったという動機は否定しません。
もうそりゃすごかったです。窪塚さんと絡むシーン。
だからやっぱりあれを美しく演じきった沢尻さんは、確かにすごい女優さんでもあるのです。

映画館で見ましたが、途中出て行こうかと思うほど気分が悪くなりました。
極彩色のオンパレードに。
とにかく沢尻さん演じる「りりこ」はやりたい放題で、AVなのかな?と思うほどのプレイ。
当時人気絶頂だった綾野剛さんとのカラミの期待…とか、これを見に来た自分の何がしかが問われてる気持ちになったりも。
それでも桃井かおりさんや寺島しのぶさんの演技を見に行ってよかったと、心から思いました。
寺島しのぶさん、本当すごい…でも寺島さんにひどいことさせる沢尻りりこも確かにすごい…。

監督が描きたい世界、私はどう捉えればいいのかな。なにを見せられてるのか。
「見せられてる」と思っちゃうと、心は嫌悪感に傾いてしまいます。
私の理解力も相当足りないという自覚もあるのです。

沢尻さんは太陽牡羊座ですが、金星が牡牛で蠍冥王星とオポジションなので、確かに肉体を美しく見せる役柄はお似合いとも言える。
けど、もっと牡牛っぽい地味な役でもいいんじゃないかな、なんて。
「パッチギ!」の沢尻さんは確かにとても可愛らしかった。
でもストーリーの中ではただの可愛い高校生。それ以上でもない。

映画ではむしろ美しさと関係ない部分、沢尻さん演じる在日の方たちの抱える怒りのあたりが、より沢尻さんや高岡蒼甫さん、真木よう子さんたちの美しさを際立たせてたように思います。
塩谷瞬さんと距離が縮められない理由とか、そこに胸打たれたんですよねぇぇ。
だから「自分史上最高」「周りより突出」みたいな役は、実は沢尻さんっぽくないんじゃないかなと、今回の件で思ったりしました。
あっ、「母になる」とか、そういえば地味そうな役でしたね。
あのドラマはあんまり見てなかったのですがすごい評判で、機会があるなら見たいです。
そっか、あそこから沢尻さんは評判が上がっていったのでしょうね。

 

ドラマ版「モテキ」は好きだったけど、映画版「モテキ」は嫌いな映画の一つです。
このドラマ版と映画版は、「藤本幸世のDTこじらせ物語」というベースは同じにしても、全然違うお話。
映画はお祭り・文化祭みたい。
映画版もまた「なにを見せたいんだろう?」と思ったけど、「長澤まさみさんのキュートさを存分に見せたい!」なんだろうなとは思います。
本当に可愛かったですね。「ドロンしますっ」とか…。
一方で、真木よう子さんや仲里依紗さん、麻生久美子さんへの幸世の思い入れが、ドラマ版ほど「いろんな女の1人」にもならないような薄さと感じてしまったり。
特に麻生久美子さんに対して。
幸世から疎まれて、リリーさんからも寝捨てられたようなラスト。
どういうつもりで麻生さんみたいなキャラを生み出し、観客にどう思ってもらいたかったのだろう?

私はどこか麻生さんと自分を重ねたとこがあったのかもしれません。
愛がすぐ重くなる女…カラオケでYUKIじゃなくてジュディマリやB’zを熱唱する女。
長澤さん演じるみゆきは、そりゃ可愛いかもしれないけど、人を翻弄するだけの女。
あれが男から見たら「イイ女」なのかな。
音楽に詳しいフェス通・リキッドルーム通いの男からしたら、あれがイイ女ってことなのかよ…(しつこい)

最後に牛丼屋に1人で入っておいしそうに平らげる麻生さんの表情は、はぁーまたここからだ、私は!みたいにあれこれがチャラになったような明るさ。そのうっすらダサから滲むものもまたイイ女かもよ…っていう受け止めが正解?チャラになんねっつーの!(勝手な解釈で怒ってる)

長澤さんも金星が牡牛なんですよね。
「自分が可愛いとわかってる」という役よりも、「あたしなんて全然だめ…」と言いながら陰で努力する役の方が輝くと思うのですが、「ドラゴン桜」はまだ長澤さん出たてだったから成立したイジケ感かな。
「真田丸」の「きり」は、一途さが堺雅人さんに疎まれる楽しい役でした…。
麻生さんは金星が獅子。
麻生さんはこじらせた役でも楽しませてくれますが、「時効警察」の三日月さんくらい自意識過剰な役もまた麻生さんらしいなぁとつくづく思います。

 

そして「湯を沸かすほどの熱い愛」。
これはBS放送で見ました。
アカデミー賞で6部門受賞と、話題になりましたね。
大好きという人も多い映画ですが、私はかなり早い段階から感じた違和感が、結局ぬぐえないままでした。

でもやっぱり杉咲花さんはすごい。
アカデミー賞でも話題になっていた、杉咲さんと母役の宮沢りえさんが「学校に行きなさい」「行きたくない」でやり合うシーン。
あそこの杉咲さんの切実さはほんっとうにすごかった。
いじめられてる子の学校への拒否感って本当にこうなんじゃないかという壮絶さ。
だけど・・・・!!!
その杉咲さんをクラスで下着姿にさせるとは…。
いや、映画とは時に残酷さが描かれます。
それはわかるんだけど、制作側に対する嫌悪感が募ってしまった。
杉咲花さんをあらゆる角度から見せたいのはわかる。
だってすごい女優さんです。当時まだ19歳。
杉咲さん演じる安澄はいじめによって、制服を盗まれてしまう役。
それでも母親の「学校へ行かないと負ける」という気迫に押されて学校へ行き、その気迫をやけくそで引き継いだような下着姿、、と思う。
その気迫にいじめグループは負け、制服は元に戻ってくるのだけど、制服着て帰ってきた杉咲さんを見て宮沢さんは、「これでよかった」とホッとする。
たぶん、強引すぎたかな…と気が気じゃなかったと思うんですよ。
その母親の気持ちもよくわかる。
あの下着姿がいろんなことの「肯定」につながるような展開に私は怒っているのかもしれません

この母親のキャラクターが全般受け入れられなかったということでもある。
主人公が「正しさ」をすでに持っている物語が苦手というか。
宮沢りえさんの母役はかなり強引な人ですが、「このあたしが言ってんだからあたしが正解」という展開についていけなかったのです。
そして周りみんなこの母親についていくという。
この母親の「湯を沸かすほど熱い愛」を見せたいんだという、そこはわかりやすいにしても、個人的な拒絶はどうしようもないです。

杉咲さんは金星が蠍。冥王星とオーブ10度ですがコンジャンクションと言えます。
太陽が天秤座だから明るい笑顔でみんなを元気付ける役が多いし、今度の朝ドラでもそれは本当に今から期待しちゃうところだけど、金星蠍で冥王星ということは壮絶な役もお似合いなのです。
そういう役は確かに多い。
「いだてん」ではシマさんが震災で亡くなってしまったし、娘役で再登場の「りく」としても、夫を満州で亡くしたり。
その蠍的に「死」にまつわるところが胸を打つんですよね。
「湯を沸かす」でも母親の死に直面しました。(それで本当に湯が沸くという)

やっぱりいろんな価値観から表現は生まれるわけだし、映画やドラマはいつも自分の何かを託すような気持ちで見ている。その気持ちがどこにも重ねられなかったり、そっち!?って展開のモヤモヤに本気で怒ったりするんですよね。嫌いな映画って感情をすごく揺さぶられるし、自分の価値観と評判のズレにショック受けたりもする。
まったく相容れなくても楽しいと感じられる映画もたくさんあるけど、「わかんない、本当かな?」「雰囲気だけで作ったのでは?」とかいう目で見てしまうと特に突っかかっちゃうというか。
「君の膵臓」も途中で断念してしまいました。
寅さんはどの話から見ても楽しめるのに。
バブル期の「私をスキーに連れてって」とかもしっくりちゃんとおもしろいですよね〜。
本当に個人的な感慨です。
アカデミー賞きっかけで見に行った「彼女がその名を知らない鳥たち」もとてもよかったです。
見てない話題作もたくさんたくさんあるのです。偉そうにすみません。

 

 

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