松村潔先生の巨大本2冊買ってしまいました。
タロットの帯文が衝撃的です。
(アスペクト解釈大事典・タロットの神秘と解釈)
分厚っ!
松村先生の本の何が好きかって、「まえがき」とか「はじめに」の部分。
なぜこの本を出すに至ったか、そして強烈な批判調。
その批判の矛先は広く普及している12星座占いや、良い・悪いという尺度、ことさら悲観的に語られるカードやアスペクト。
読み進めても、7、8割方は何言ってるかわかりません。難しくて(笑)
しかし時々ぐっとくる言葉が綴られている。
この言葉が欲しくて本を買ったんだな…と救われた思いになるんですよね。
そして独特の例えやエピソードがまた楽しい。
一部抜粋します。「0愚者」について。
私のある友人は旅行に行き、戻ってくると自宅の周囲にパトカーが止まっていて、隣の家の人が「騒ぎがうるさい!」と警察を呼んだのだ。
しかし自分は旅行に行っていたので音が出るはずはない。
前からこの隣人は精神が不安定で妄想を抱きやすい。しかしこれを機に彼は引っ越すことにした。
隣人は吠えた。警察も犬だ。
しかしこの件を、隣人のただの妄想と片付けてはいけない。というのも不安定な人というのは逆に鼻が利くことも多い。
私の友人はある限界を越えようとしたのだ。そして住民の集団意識が彼を異物と判断して追い出すことに決めたのだ。
「愚者」について松村先生は、「呼ばれたから出ていった」という解釈をされてるんですよね。
こういう解釈になんとも惹かれます。
またこの本ではアレハンドロ・ホドロフスキーを相当意識されていて、「ホドロフスキーについて思うこと」という章まであります。
「アスペクト解釈大事典」は、個人のアスペクトのみの解説本。
いろいろ応用できるはずですけど、シナストリーやトランジットの解釈はなし。
なぜこんなに分厚いかというと、マイナーアスペクトが盛りだくさんだから。
150度をはじめ、40度、45度、51.428度(!)、72度、そしてノンアスペクト。
独特の例えが本当おもしろいです。
「月と土星は女子にカツアゲされる」とか。
うーん、わかるようなわかんないような…。
ところで私は外惑星についてさほどネガティブに捉えていませんが、それはネイタルで外惑星とのハードアスペクトがあまりないからかもしれない。
でもこの間、外惑星トランジットアスペクト年表を作ってみたんですよ。
そこからわかったのは、冥王星・天王星・海王星は、確かに人生に大きな変化をもたらすけど、「心の衝撃度」はむしろ低いかもと。
土星が一番メンタルや環境にキツ〜という感じで表れる気がします。
★「つらい」と感じたときは必ず太陽・月・金星どれかに土星がスクエア・オポジションをとっている
合は意外につらくないかも。でも忘れてるだけかな?(忘れてしまう程度とも言える)
私が太陽ー土星合の人だから耐性もあるっぽい。
今ちょうどT土星ーN月ーN火星とでTスクエア。つらいっす。だから松村先生の本を求めたのかも。
★冥王星アスペクトは私にとって「人間関係」
私のN冥王星はDSCにぴたりと乗ってます。
あと8室の支配星。「所属問題」に光が当たりやすい。
金星期は長いことN金星ーT冥王星スクエアでした。
すごく誰かを好きになったり彼女になったりフられたり(所属)と、恋愛関係でいろいろにぎやかでしたね。
恋愛によって自分が「塗り替わる」体験をしたとも言えそう。
そんで失恋時にはやっぱ土星が絡んでるんですよ。
N太陽ーT冥王星オポのときに正社員から非正規へと雇用形態を変えたわけですが、それも「人間関係・所属先の変更」に迫られる時期だったとも言えそうです。
★トラインは「助け」
私はトラインというアスペクトをあまり重視してなかった。
「いいこと・吉」を表すという説にどうも懐疑的で。
でも自分年表を振り返ると、つらい時期って必ず誰かからの「助けや救い」となるものがあるんですよね。
土星がネイタルにハードでヒーヒー言ってても、冥王星とか海王星がトラインだったりする。結構トラインに助けてもらってた(笑)
冥王星なら「なんとか立て直せる」、海王星なら「優しい誰かの存在」という体感があります。
天王星ならなんかワクワクしてる感じ。
★天王星はワクワク
その天王星ですが、私はスクエアでもそんなに打撃って感じではない。
「新しいこと始めちゃう?」というプレッシャーはあるものの、ワクワクの方が勝る感じかなと。変わる前ってそれなりに怖いですけどね。ジェットコースター乗る?乗らない?(でも乗る)みたいな。
去年から今年はT天王星とN火星がコンジャンクションでした。
私の火星は2室に近く牡牛座なので、収入面の改革や技術習得ともつながる(仕事を掛け持ち)
その火星といえば「男性」ですね。
「私の閉じた世界が開かれた!」と、今年の恋模様は天王星効果とも言えそうです。
人によってはダイレクトに「破局」と出ることもあるでしょうけどね、心境としては「はやく更新したい!」という感じじゃないかと思うけどどうでしょう。もはや別れに悲観的にもなってない、みたいな?
★海王星はヤられるけどヤれる
怖いとまでは言わないけど、ヤられる…とじわじわくるのはやっぱ海王星ですかね。
お酒に酔ったような全能感、そのあとの「やっぱ何者でもなかった」空虚感。海王星がパーソナル天体にかかるとこの繰り返しです。精神がむしばまれる感じ。
水星ー海王星オポのときも、どんなに主張しても届かない無力感がありました。
だけどしゃかりきになるんですよ。自分の脳内は充実してるのに、社会・常識にストレートには通用しないという。
また、海王星は「やってみれちゃう」星とも思う。
このブログを始めたのはN金星ーT海王星オポのときでした。この年(2012年)は木星も双子座にあった。私の水星が双子座。
「好きなことを発信したい!」という衝動に乗ってみたら何かしらやれちゃうのが海王星の季節かもですね。
★土星はやっぱり「社会・常識」
人がなぜ悩み苦しんで、時に占いに答えを求めるかというと、「自分と社会の常識のズレ」が気になるからと思われます。常識、それは土星の世界。
人は土星を恐れますが、それは自分の中の自然児な部分と常識とで闘ってるからなんでしょうね。
結婚してない(しなくちゃ)、仕事が憂うつ(転職すべきか?)、愛想を振りまくのがつらい(孤独は嫌)、親の期待に応えたい(今の自分じゃダメだから)、なんにも成し遂げてない(勉強と努力が苦手)などなど…これらを突きつけられるのが土星アスペクト期と言えます。特にスクエアとオポジション期。合もかな。
月や太陽とアスペクト取ると、「自分って馬鹿なんじゃないか」と落ち込むことが増えがち。
それは誰かと比べてるから。
自我を抑えよう抑えようとするんだけど、もっと進行の遅い外惑星が絡んだ場合は常識以上に自分らしさを追求するんじゃないですかね。
土星のアスペクトが最も目立つ場合は、「社会風味の自分」になろうとする。その過程が鍛錬調だから苦しいんだけど、誰もが突き当たる、そして大人になるという感じ。
松村先生の本をなぜ求めるかというと、先生はいつも「常識」に懐疑的・挑戦的だから。
「タロットカードを占いに使うことが気にくわない」とおっしゃるのは、「私は幸せになれますか?」「いつ結婚できますか?」「私の天職は?」といういわば社会的な質問と、タロットが表すもっと普遍的な世界観との乖離を感じるからでしょうね。
今の時代は「お金・稼ぐことの価値観」がおかしなことになっている。
柔軟にどこまでも変化するものがある一方で、頑なまでに変わらないものもあり。
家族観やジェンダー観など。
T冥王星は山羊座の後半にさしかかってきて、いよいよ山羊座総決算時代に入ってます。
サインの終盤は、「もううんざりだ」というくらいそのサインっぽさが表れてくるという。
山羊座だと権力とか勝ち組、常識、「ふつう」であることが、ムードとしてより強まってきてる。
でもちょっと水瓶っぽさも今、滲んでますよね。
土星と木星が、プレ水瓶時代を見せてくれているよう。
「規格をぶっ壊す」「そしてより自由・平和にね」という波が打ち寄せるほど山羊の抵抗も増すという、今そんな時期っぽい。
松村先生は太陽魚、月が水瓶だからか「越えよう」という視点が特徴的に感じます。
「ふつう」を超えた世界観にすがりたいとき、松村先生の言葉は沁みます。