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ホロスコープから浮かぶもの

松村潔先生によるホロスコープ鑑定記とも言える「千駄ヶ谷占星術研究所」を読んでいると、ASC(アセンダント)が示す「衝動」が、いかに大事な要素であるかがわかる。

人の悩みというのは多くの場合、衝動と社会規範のずれによって生じるのかもしれないな、と。

 

ASCによる衝動はその人の「らしさ」
でも衝動による失敗もそれなりに生み出すんだと思う。
というか、その衝動にダメ出しするような天体があるとなかなか悩みも尽きないのかなと。
例えばASCと太陽のサインがちぐはぐだったり、ハードアスペクトがあったりとか。
でも、ASCを応援・盛り立てるような惑星もあるはずで、自分らしさをのびのび発揮できたら幸せで楽しいですよね。

 

あんま考えずに反応しちゃう衝動がASCとして。
アセンよりは悶々と考えちゃう、衝動とよく似た快適追求心は月。
「何のために」という目的を暗示するのが太陽。
「こっち方面でいい気がする!」という明るい直感力と背中押しが木星。
思い込みコミの社会規範=土星。
その社会規範や一般常識にどうも添えない衝動は外惑星ゆえかなと思います。

仕事や「好きなこと」という形で表れやすいのが金星とそのアスペクト惑星。
自分らしい社会的立ち位置はMC。
原動力や「自分のやり方」が表れるのが火星。
「自分こんな感じです」を外部に差し出してみる営業部員が水星with太陽。
時に営業活動で失態を犯したり、逆にドジが愛されるのも月や水星。

これらがホロスコープという引き出しの中でごちゃついてると、悩みが発生しやすいんじゃないかなと。
大谷翔平選手を見ていると、引き出しがいつも整理されてる人なのかなと思う。
「これはこのために使う」という仕切りや目的別の仕分け、レイアウトまで整っているような。

 

人生の試行錯誤過程において、適当ポジティブさ(木星)と真面目ネガティブさ(土星)による葛藤や波は避けられないでしょうね。

天王星は私はヤンキーと思ってます。ヤンキー的ツッコミ&エール。
ツッコミを受けるのはスクエアやオポにある惑星、もしくは土星以内全部。

例えば私の土星も太陽も蟹座4室にありますが、7室天秤の天王星が「内輪ごっこしてんじゃねぇ!」といきなり絡んでくる。
蟹の4室チームはビクついてますが、うまいこと取りなすのが私の場合、天王星とトラインの双子水星。
「えへへ、さすが親分でぃ」と、IC付近の最底辺惑星だけあってライトな奴隷にもなれる。
天王星の子分にすんなりなれたおかげで、PCを駆使する仕事で社会性が身についたとも言えそう。

海王星は、本当は誰しもに備わるスピリチュアル性と思います。
海外になぜか可能性を感じる、音楽は切り離せない、創造したくてたまらない。
はたまた読書や執筆で自分を癒やしたり、占いを通して自分の深いところをのぞこうとしたりとか。
図らずも前世や先祖が感じられたり、霊感が何かと何かを結びつけたりとか、人それぞれのスピリチュアルな体感があるはず。
その世界観を誰しもに受容してもらうわけにいかないかもだけど、「絶対怪しがられる…」「それにハマる自分うさんくさすぎ」とかいう理性がその発展をセーブするならちょっともったいない。

ちなみに私の場合は海王星が5室獅子月とトラインで、海王星のサビアンも「表現度数」なので、まんま「スピリチュアルの表現活動」で一応海王星を使ってると言えるのかも。
ただ、「使ってる」とかいう自覚をはるかに超えてくる外惑星なので、なんのためにこんな表現をしてるのか、それが「わかる」という日はなかなか来ないのかもしれません。

冥王星が示すのは、「やっぱここか〜」という鬼門じゃないかなと。
鬼門でもありブレイクスルーの源でもありそうな。
これはサビアンにヒントが込められてそう。
私の冥王星はDSC上にあり、サビアンからしても人間関係においての「守る・手放す」がテーマ・課題であるようです。

 

若いうちは天体を誰かに投影して生きるんでしょうね。
例えば4室に外惑星がある人で、「家族」に対して重々しいものを感じまくる人は、家族のコントロールを受け入れすぎていたりとか、家族の主義=絶対守るものと思っていたりする。
それなのにASCが水瓶や射手など自由度が高いサインだったり、魚座など創造性がイメージされるものだったら、「自分らしさ」と「べき」のはざまの葛藤がありそうです。

土星や外惑星とのハードがあると、新人時代に強烈な上司に目をつけられる体験などもありそう。
海王星との強烈なアスペクトとかも、自分で創造の芽を意識して能動的になるまでは、誰かを教祖様のように崇めて、その人の意思に乗ることを選ぶ、なんて人は結構多いのかもしれない。

 

自分のホロスコープを例にとってみます。
ASC:牡羊 → 見切り発車的に動きたい衝動。せっかちだし新しもの好き。待てない。
水星とスクエアなので、うっかり調子乗った軽口たたいてアワワ…となることが多い。
ただ火星座でのグランドトラインがあるので、「ええじゃないか」みたいな適当あおりエールも内側で沸く。

月:獅子 → 「目立つ」ことによる悩みを抱えやすい。目立っちゃった…目立たなかった…
自意識過剰なイタさにヘコむこともあるけど(火星とスクエア)、根拠のない肯定感もあったりして(海王星とトライン)

太陽:4室蟹 → 「何のために」=家族のために・家のために・祖先のために・自分の心地よい居場所のために、いつでもこれがベースにある。

木星:1室牡羊 → この直感に見切り発車で突き進んで大丈夫な気がする!という感覚で新しいことに飛び込んだ経験が数多くあります。

土星:4室蟹 → 太陽と合なので、家族のことに関して「こうすべきなんでしょ?」という思い込みが強い。

金星:6室乙女 → 水星・天王星とセクスタイル=PCと言語を特殊に扱う変わった仕事(細かさが求められる)

MC:山羊座 → 社会の中でリーダー的なキャラクターでいるのが自分らしさなんだと思う。
(自分の意見も言わず誰かに流されるとかは×)

火星:牡牛 → PCや占いなど特殊な技術を「コツコツ身につける方法」で社会性を獲得(MCとトライン)

水星:3室双子 → 「自分こんな感じです」を情報盛り気味ライトにアピール。蟹太陽と組んで「自分どこまでも庶民です」アピール。

私はこれらがいまだ引き出し内でごちゃごちゃしてる自覚がある。
一つ一つを見れば「ほぉ、確かにこんなだな」と思えることばかりだけど、「だから何?」と自分でツッコミを入れがち。何をやっても矮小化しがちなのは土星のなせる技。

私は、社会とつながる惑星が女性星座多めだからか、つい守りに入ろうとする。
でも衝動としては人の目も気にしない自由人・勝手な自然児スタイルでのびのびやりたい。
好きなことをビクビクせずに言いたい。そんな自分が抑えられてるとしたらやっぱ悲しい。
いつだって「こらぁ!」という内部からの叱責を恐れてる自分。
だけど、何とか木星や水星の力を借りて「自分、不器用ですから」という高倉健コミカルver.みたいに生きていきたいんですよ。勝手にそうしろよって話ですが。

外惑星にはいろんな可能性が秘められてるのを感じます。
人間関係が狭くなりがちな私に、外惑星は確実に広い世界を開こうとしている。
ただ外惑星の場合、トランジット外惑星とのアスペクトで自動的にその扉は開かれるんだと思います。
そういえばT冥王星ーN天王星がスクエアだったこの数年、私は「新しい職場(人間関係)」という世界に足を踏み入れたんだった。

 

shikinemoli

2009年からホロスコープ・タロットを学んでいます。 ドラマ、ミュージシャンが好きなので、好きなものと星読みをつなぎ合わせてみた場所です。 鑑定の折にはよろしくお願いいたします。

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