テレビ東京木曜深夜ドラマ「恋のツキ」
いま一番、楽しみにしているドラマです。
主人公「ワコ」役は徳永えりさん。
彼氏「ふうくん」役は渡辺大知さん。
そういえば徳永さんは、朝ドラ「わろてんか」でも夫役の濱田岳さんが「ふうた」という名前でしたね。
「ふうくん」と呼ぶ声がなんとも・いつも湿ってて、声だけじゃなく目も濡れている。
シャワーシーンやベッドシーンも多く、「水っぽさ」が印象的に美しいドラマです。
31歳のワコは今、修羅場にさしかかりそう。
3年ずっと同棲してきたふうくんに、「うちの実家来るの、いつにする?」って重く迫ってたのもなんだか遠い日。
ふうくんに全然・ちっとも大事にされてる感覚なくなってきて、ガチャポンの前でしゃがんでは、ミラクル=ツキの入ったカプセルを待ち続けるのも懐かしい。
それは、15歳のイコくんと出会ってしまったから。
16歳も年下のイコくんと、思いがけず心が通じ合ってしまった。
美少年、伊古くん役の神尾楓珠くんです。
2人で手を繋いだり抱き合ったり、空の虹を見て微笑む日が来るなんてね。
そもそも距離がぐっと縮まったのは、年頃のイコくんが、にわか雨に濡れたワコに急に女を感じてから。
イコくん、ほぐしてあげる。
硬くなってしまったのなら。。
そういうのが散りばめられたドラマです。
1回目が密室のカラオケルームなら、2回目の逢瀬は神社、からのラブホテル。
でもワコは生理、今日は残念。(ふうくんのこともちらっとかすめたんだろうけど)
恋心は「奪われそうになると芽生えるもの」とは、とある心理学者の言ってたこと。
ワコの浮気を察したふうくんは、強引で乱暴なプロポーズ。
ワコがずっと望んでたもの、のはず。
ぞんざいでもいいから、「結婚」という具体的な言葉が欲しかった。
でもイコくんに優しくされる日々の中じゃ、ただぞんざいさだけが気に障る。
トゲみたいに突き刺さるのなら、もう要らないかもしれない…。
ワコとふうくんが同棲し始めの頃。
就職が決まったふうくんが「俺、ワコを幸せにするよ」って宣言したベランダ。
生活感は、こんなふうにすべて可愛らしかったりしたのにね。
生活、将来、もしかしたら子ども。
ふうくんは「確かなもの」を与えてくれる、ときめきが薄れる一方でも。
だから、ふうくんとの未来の中の私、、
で、いいんだ。いいはず。
だってイコくんとの未来には結婚も子どもも普通も安定感もない、かもしれないけど。
「欲しいもの」をくれるイコくんに、手を伸ばす。体を投げ出す。
今まで流されて生きてきたから。
映像が本当にきれいです。
この物語がどうなっていくのかはわかりません。
漫画が原作だから、もう結末はでているのでしょうけど。
何度も言うんだけど、色が本当にきれいで、ワコとふうくんが裸で重なるシーンでは、人の肌ってこんなにピンクに上気するんだと思った。
ワコの太ももをつたう鮮血や、イコくんの包帯の白さ。
ぞくっとするような生活感の色。
そして徳永さんがすごいのは、黄色や水色や赤や、鮮やかなアイテム身につけてもブレないフツー感です。
このフツーな感じに、「私だ」と重ねたくなる。
エンディングの映像は、それぞれカプセルに浮かぶワコとイコくん。
きっとくっつく。
それは一時期だけかわからない。
カプセルを、どっちかが突き破れるのかな。
抗いようもない波に、あっさり流されてしまうだろうか。
好き同士でくっついて、ただ求め合って生きてければいいだろうけど。
ああ、本当だな、リアルだな、っていうのがたくさん詰まったドラマです。
私もこんな色の中で生きてるのかもしれない、と、思わせてくれる。
「恋のツキ」ラスト感想も再掲しました → ★