Categories: 映画・本・ライブ・演劇

最近見た映画2020年5月

最近見た映画
・わたしは、ダニエル・ブレイク
・ゲゲゲの女房
・の・ようなもの

ダニエル・ブレイクはイギリスの映画。
イギリスの貧困問題のことなど全く知りませんでした。
役所の対応や制度は、日本よりもっとタチが悪いかもと思った。
「私はダニエル・ブレイク。犬ではない」
こんなメッセージは誰に届くだろうという絶望感がありました。
「おかしいじゃないか」ということがどうしてこんなに届かずに。
この社会の中でどんな生き方を目指しますか?という問いが突きつけられるような映画。

「ゲゲゲの女房は」、朝ドラ版と全く違います。
宮藤官九郎さんが水木しげる役で、奥さんは吹石一恵さん。
この映画がまた最初から最後まで貧困でした。
吹石さんの大きな目が、ずっと夫への怒りをたたえてる。
でも吹石さんってその緊張感がほわっと解けたときがすごく美しい。
水木しげるさんといえば国民的漫画家ですが、この映画はその手前で終わらせてます。
ということは成功譚にしたくなかったということ。たぶん。
すごい珍しい邦画、素敵な映画でした。

「の・ようなもの」は、森田芳光監督の第1作目です。
落語と風俗の話。
秋吉久美子さん演じる風俗嬢が魅力的だった…。
伊藤克信さん演じる二ツ目の落語家が秋吉さんとも女子高生とも交際をする。
女子高生とのデートのあと、旅館の前で「変なことしないから(入ろう)」とのお誘いシーンではドキッとしましたが、「だめよ、帰りましょ」と叱られてすんなり旅館をあとにしました(ほっとした)

この映画はいろんな人が出てくるけど誰かを突出させることもなければ誰かを下げることもない。
3本ともそんな優しさが根底にある映画でした。
みんな見事に並列されてて、それが泣けるほどあったかかった。
ありふれた近しい人との会話がなぜこんなに胸を打つのかと。たまたまそういう映画ばかりでした。

 

成功とかキラキラとか、そんなんじゃないありふれた世界が描かれた文化、それがもっと誰もが触れやすいところにあればいいなと思った。
地上波で劇団の舞台を時々放送するとか、貧困とか平等性の問題が描かれた映画をもっと放送するとか。
あと映画の紹介番組が今全然ないかも?(新作の宣伝じゃないやつ)
8年前くらいの、バナナマンの設楽さんの「シネ通」って番組見てた時は映画との距離が近づいたように思ったのに、なぜあれはなくなったんだろう。
この時代にただ生きているという描写の中に、社会的なリアルのメッセージが込められている作品をもっと。。
キラキラと同じ分だけの闇が必ずある。それが普通だし、それでいいんだと、大人がもっと攻撃を中和する表現をしなきゃなんないかもしれない。
暗さや底辺、疎外の物語は確実に多くの人の救いになるんですよ。
はっきりしたものだけが何かに効果的なわけじゃなく、なんかわからないけど救われる・矛を収めたくなるような表現や寛容さ。「きのう何食べた?」や「透明なゆりかご」はそんなドラマだったとまた思い返されちゃた。

秋吉さんの高級猫のようなパーマがとっても魅力的で…!
伊藤克信さん演じる志ん魚(しんとと)に「今度電話してね」って。
なんかもう愛おしい映画でした。

(「の・ようなもの」のU-NEXTトップページより)

 

shikinemoli

2009年からホロスコープ・タロットを学んでいます。 ドラマ、ミュージシャンが好きなので、好きなものと星読みをつなぎ合わせてみた場所です。 鑑定の折にはよろしくお願いいたします。

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