イカゲーム5話まで

Netflix一時退会してたのですが、このたび再入会しました。

「ユニークライフ」シーズン4「浅草キッド」「全裸監督2」「新聞記者Netflix版」
見たいのはいろいろあったけど、再入会してすぐ視聴したのが「イカゲーム」

ものすごい面白いと話題だったけど、私の周りの女性からは「見たけど途中でやめた」「見ようとも思わない」「いまいち興味を惹かれないテーマ」と、散々な評判。
そして「結構グロい」という噂まで。
だけど「だるまさんころんだ」の不気味さにどうしても惹かれたんですよね…

映画「パラサイト」はじめ、「愛の不時着」も「梨泰院クラス」も、「82年生まれ、キム・ジヨン」の本&映画も、韓流って確実に面白い!とカルチャーへの信頼は高まる一方。
思えば「冬のソナタ」だって、その後何度も見てしまうほど惹かれたドラマだったわけで。

 

イカゲーム、全9話のうち5話まで視聴。
1話ずつ、途中経過感想文を書いてみます。
あんまりネタバレしないように注意しつつ。
ちなみにグロいのは5話と7話だそうです。

第1話


イカゲームNetflixページより)

イカゲームといえば、主役のソン・ギフンを演じたイ・ジョンジェさんの魅力ですよねぇ。
「大泉洋とリリー・フランキーを合わせたような顔」と言われてるようですが、まさに!
でも私は福山雅治さんも入ってるように見えるんですよね。
かっこいい。だけど不思議にカッコ悪い。人柄が顔に滲んでる、その魅力!
でももし福山さんが演じたら、こんなみすぼらしい歩き方や姿勢は取らないと思う。
立ち姿が本当ひどいのです。何着てもモモヒキはいたおじいちゃんみたい。

だけどこの1話。
ソン・ギフンがイカゲームに参加するまでが長い!
イカゲームを見よう=だるまさんころんだを見たい、ということで視聴したわけですが、そこに至るまでわりと辛抱が必要。
韓流はストーリーが丁寧だからこそわかりやすいとはいえ、愛不二やパラサイトほどのスピード感はないかも。
が!!ひとたびイカゲームに参加してからの流れはやっぱすごいです。
そんで、だるまさんころんだもグロといえばグロですね。
流血はいかにも漫画チックではありますが、心臓に来る。「え?」という死のあっけなさへの衝撃は、ソン・ギフンとまるで同じように目を丸くしてしまうほど。

ソン・ギフンの友人・サンウ役の方がまたうまい!
この方の表情だけで「何を思ってるか」が手に取るようにわかる。
このわかりやすさが韓流なんですね。韓流って何を描写するにしても曖昧さがない。
いっとき「??」と思っても必ず伏線回収されます。
「解」がとにかく明確で、そのくせ奇っ怪さがずば抜けてる。
ゲームが行われてる施設全般の謎加減といい、あのカラフルな階段といい、ダサすぎる気色悪さにどうしようもなく惹きつけられる。そのツボをまんまと押さえてくるのが韓流ですよ。

このキモすぎるピンク・・

そして私が「イカゲーム」を見続けようと思ったのが、脱北者のカン・セビョクを演じたチョン・ホヨンさんがとにかく魅力的だったから。


チョン・ホヨンさんインスタより)

韓流といえばイケメン男性より断然女性キャラです。
この方、本当美しい。目が離せません。
お年寄りやパキスタン人青年などキャラクター設定がわかりやすいし、また心を素直に寄せやすい人たちばっかりで、これが。ハリウッド映画みたいに「あの人とあの人って別人?(顔が区別つかない)」ということがないです。悪人はいかにも悪人だし、下劣さの表現もみんな超うまいのですね。

第2話

1話でとにかく不気味だったピンク集団、結構しゃべるんですね、ということにまず驚いた回。
そして2話にしていきなり「え?」という展開。意外と民主的なんですね、と。
非現実度がすぎる1話と比べて、2話は現実とのつじつまが合っていく。
「じゃあしょうがないよね…(ゲームやるよね)」という説得を感じる回でもありますかね。
ツッコミどころがありそうでない。視聴者の気持ちを確実に1点に集約させるのもまた韓流なのでしょうか。

第3話

これまた「え?」が重なる回です。
だからうまいんですよ、ストーリー展開が。ベタといえばベタかもしれないものの。
そして不気味なピンク集団もまた人間、、ということがわかる回です。
ピンクの内部事情が明らかになるので、「あ、こうなってんだ」というのがまたおもしろい。
ゲームのチョイスに脱力するんだけど、命かかってますからね。見るこっち側も急に引き締まる。こんな話、世界のどこにあるでしょう。
そしてソン・ギフンがエロい!そう思ったのは私だけじゃないはず…

第4話

視聴脱落者が出るとするなら、この4話じゃないでしょうか。
一気にダウナーな回です。
私は第4話を見たときに、「イカゲームはおもしろい!」なんて無邪気に言えない気がしてしまった。
これでおもしろがったら人間性が疑われる…とまで思った。
でも、見てしまう私。人間だもの…
人間はひどい・人間は残酷。でも、その罪悪感をソン・ギフンのまぁるい目で清めるがごとく見続ける。
自分の想像力や共感性がこんな恨めしいと思ったこともないですね。そういうの閉ざさないとちょっと見れない。というのは、映像には現れないグロや人間の内面まで勝手に想像しちゃうから。
映像グロくないのに胸が悪くなる回とも言えます。が、なんとなく笑っちゃうシーンもある。

第5話

グロい回ということをあらかじめ知った上で臨んだものの、自分のコンディションゆえか、大半から目をそらさないとちょっと見れない回でした。
ただ、ネット情報だと5話のグロは大したことないという話も。
でも私は「音」がだめですね。「冷たい熱帯魚」と似たようなシーンが多い。
ピンク=危険の合図と思うとわかりやすいですが、ソン・ギフン周辺とピンクグロの二元同時ストーリーなので油断できません。
ですが、ここまでのいろんな謎が続々判明する大事な回と思う。

 

テーマとしては「貧困」なのだろうか。
韓流ってこの貧困とかマイノリティーの問題をなんとも鮮やかに浮かび上がらせる。
マイノリティーが勝利を手にするんだから夢がある。
日本じゃこんな作品は生まれない。というのはつい言ってしまうことだけど、もうしょうがないと思った。
日本の善良さがたとえうわべだけのものとしても、うわべだからこそバランスが保たれてる現状なのかも。
いつになっても日本じゃ「リアル」は露呈されない。それは良いことだと言い聞かせよう。
何が表現されても現実から遠いところに置かれて、「切り込みましたね」という作品に出会うこともあるけれど、カルチャーのレベルで終わってしまう。社会問題とかにはならないんだな。
「なんでそんなの見てんの?」っていつでも嘲笑されるレベルで。それってなんでだろう。
表現者もそれを見る私もこんなに真剣なのに、個人の内部で小さく灯ってそれでおしまい。
日本は嘲笑がすべてを台無しにするんだな。真剣さを残酷なほどに笑う文化。
韓流は嘲笑よりも表現欲がずっと上回ってると感じる。表現やメッセージを人の心に届ける真剣度が嘲笑なんかに負けてない。その気概がまぶしいよ。
イカゲームが韓国のドラマでよかった。韓流ならみんな素直に楽しむし学ぶんだ。人の心を娯楽に吸い寄せるまっすぐさは韓流にこそあるとも言える。あとなんたってユーモアですかね。これを笑いにしちゃうんだというセンスが楽しい。

とはいえまだ5話。
このあとどんな残酷さが待ってるのか。だって人数もっと減るわけだし…
そして7話のグロを私は乗り越えられるでしょうか。
エロもちょっとありますよ。

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全部見終えました!
最後の方は確かにつらかった。メンタルがつらくなります。
でも見てよかった。
シーズン2あるみたいですね。

 

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