カムカムと猫

カムカムエヴリバディの最終週すごかったですね。

ひとつひとつ思い出すだけで涙がにじむ。
そんなラストウイークでしたよ。

深津絵里さんの演技は本当に胸打たれます。
本当に見れてよかった。
お母さんの声をラジオで聴いたときの表情はもう大評判でしたが、ステージ上でお母さんを発見してからの気合の入った歌声。「役者になりたい」って思う人が日本中にぶわっと湧いたんじゃないかな。鳥肌立つようなお芝居。
オダギリジョーさんも素晴らしかった。優しげでこれまた…
るいを支えてくれてありがとうって本当思ったもんね。
松村北斗さんの存在感も戦前っぽかったし、儚く散ったあの時代の人特有の清涼感。
上白石萌音さんとの幸福シーンもすぐ思い出せるし、なんたって萌音さんの表現力ですよ。
アイヘイトユーの瞬間の萌音さんの重さとドラマチックさの余韻が今でも…そんな人は私だけじゃないはず。幸福感と絶望感のコントラスト、その表現力がすごいですよね。

森山良子さんという絶妙な配役も。
「なんで?」と不思議に思うものの、今となっちゃ「アニーは森山さんしかいないでしょう」と思っちゃう。
そして川栄李奈さんです。
すごいですね、あの方。
ドラマ出るほどに魅力が引き出されてきてるのは感じてたけど、昭和の元気っ子があんなにハマるとは。
ぐうたらひなただったのに、本気出してからの頼もしさったらないです。
バブル期には森高千里っぽい前髪でしたよね〜。
「ビリー…!」と泣き笑いの川栄さんの笑顔がラストでよかった。あの余韻がずっとあります。
結婚をしないままラストを迎えた。これまた素晴らしいじゃありませんか!!
ビリーとハッピーな可能性を残して物語はおしまい。

最終回で初めてあさイチでの朝ドラ受けを見ました。
「ビリー、物持ちよすぎ」
「あんだけ物持ちいい人は普通、うっかり落とすとかしませんよ」
というツッコミがじわじわきます。
男前外国人が手裏剣キーホルダーをずっと大事に持ってるなんて…
確かに日本大好き外国人って変わったものにディープな魅力を見出すからな…そういうこと?
あれも運命、これも運命。
「愛の不時着」をはるかに超える「運命の人すぎ」なあれこれ。
可笑しいとこがたくさんあって、ツッコミたくなるベタが楽しかった。本当に楽しかったです。
次作「ちむどんどん」の予告が「おいしいもの大好きな沖縄少女」っていうのがいささか不安…
予告はあくまで予告と割り切っていこうと思います。

 

4月は今日までいろいろあって、今週は19歳のメス猫が危篤というか昏睡というか。
コロナ前から腎臓の悪さは言われてたけど、ついに命のラストが迫っています。
2時間に1回、激しい全身けいれん。
最初は死ぬ間際のけいれんと思って動揺したけど、けいれんが収まると息が安定する。
でも次のけいれんで…
という恐怖を今は乗り越えています。けいれんしつつ、水を飲んだり穏やかに眠っていたりする。
今晩こそ…という夜を2日乗り越えた今、「もう大丈夫」という気持ちで一時帰宅中です。
何が大丈夫かはわからない。
昨日は不安でしょうがなかった。
ひとつの命が消えゆく瞬間が怖くてしょうがなかったのです。
けいれんも見たくない。どうしようどうしよう。
実家に向かう電車の中で、疲れと不安が同時に押し寄せる。

 

メス猫が危篤になった日、好きな人と仕事が一緒でした。
デートを重ねても仕事中の私語がいまだぎこちない。
彼も19歳の猫を看取ったことがあると聞いてたので、思い切って「今、うちの猫が…」と不安を吐露する。
マスク越しの目が一瞬大きくなって慰めの言葉をかけてくれたけど、なんとなく欲しい言葉じゃなかった。
欲しい言葉ってなんだろう。
そう思ってしまったブルーな気持ちが昨日まで消えなかった。
もし付き合ってたら「不安だよー」とかってLINEを送ってたんだろうか。
でも私が欲しいタイミングで既読・返信がなければまた不安になるだけ。
欲しい言葉、欲しいタイミング、欲しい反応。
いつも自分の「欲しい」で自分をがっかりさせる。
彼の言葉、彼のタイミング、彼の反応。
それだけで十分ありがたいのに。
彼だけじゃなく、誰の言葉だってありがたい。
…とかってまたそう思い込もうとするから罪悪感が募るんだろうな。

 

誰かの命が消えそう。
そのそばにいるというのはつらいですね。
不思議なことに、消えそうな命がこちらを励ましてくれるように感じることもある。
私の不安を、息の荒い猫が癒やす。
だから今はひとり安心してカレーを食べてます。

あれについてとか・これについてとか、いろいろ書きたいことはあります。
まとまったらそのうち!

 

 

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