音楽青春史

ゆうべのNHK高橋幸宏さん特集を見ました。

 

幸宏さんって私のよく聴いてた音楽のいつもそばにいたみたいと思えた。

コーネリアス、木村カエラ、原田知世。

20〜30代に夢中になった彼らと、のちに幸宏さんは組むんですよね。
カエラのサディスティック・ミカ・バンドにはすんごいワクワクした。
タイムマシンにおねがい」って本当かっこいい曲(作曲は加藤和彦)
70年代にあんなかっこいいミュージシャンが存在してたんだな。
昨日初めてくらいに見た本物のミカもエキゾチック!
ってか70年代はエキゾチックがそこかしこにあったんだ。
ドラムを叩いてた幸宏さんは当時まだ大学生だったらしい。

 

今は、ラジオで80年代特集を聴いてます。

ふかわさんがセレクトした「女性縛り」での80年代ミュージックチョイス。
「好きをつなげる ふかわりょうのDear 80s」(2/15文化放送)


ふかわりょうブログ「Life is music 」より)

 

ふかわさんとはほぼ同世代なので、触れた音楽シーンもほとんど同じ。
しかも3人きょうだいの末っ子というとこも共通点で、兄が一生懸命作ったカセットを自分はこっそり借りて聴く…というちゃっかりエピソードまで同じでした。

 

おニャン子クラブが入ってるのがいいですね!

私も兄のスペシャルカセットをこっそり借りてきて、まるで宝物のようなそのカセット内のおニャン子曲は新田恵利の「冬のオペラグラス」

むにゅ〜という不思議なイントロから始まり、拙い声の新田さんを真似る少女・自分。
か〜っ、懐かしい。

しかしそのカセット内でとりわけ青春だったのが、大沢誉志幸「そして僕は途方に暮れる
あれが自分の音楽の原型なんじゃないだろうか。
TMとか美里、幸宏さんの道にも通じるような、独特の世界観があった。

 

なんたって私の音楽青春史第1ページ目はレベッカなわけで。
これは姉の影響。
姉はTV、音楽番組をあまり見ない人で、当時はレベッカのライブビデオをずっと見てたんですよね。
だから私は、シングルカットされた「フレンズ」よりも「モーター・ドライヴ」や「プライベイト・ヒロイン」に夢中だった。
あと、姉の部屋にあったユーミン周辺のカセットをごそっと持ってきたり。
「卒業写真、シンプルな名曲!!」という衝撃。
山下達郎もTVで歌う人じゃないのに、なんかすごい人と知っていたのは、姉から「僕の中の少年」を借りてたからかも。

姉からはいずれ、A面渡辺美里、B面レベッカのカラオケテープをもらう。そこで目にした「作曲 小室哲哉」とは、いわば運命の出会いかも。(作曲 岡村靖幸との出会いもまた)

兄は当時オールナイトフジに夢中なTVっ子だったので、とんねるずからお笑いブームにまんまと乗っかり、ひょうきん族でのものまねベストテンからメジャーな曲を取り入れていた。
私はきょうだい2人の影響をまんまと受けつつ、やがて「そのどちらでもない」道を見つける。

そういうのって不思議ですね。それこそが「自分らしさ・個性」ということなんだろか。
中1になった私はユニコーンやブルーハーツに夢中になり、深夜になれば大槻ケンヂのラジオを聞いたりする。
イカすバンド天国のたま、ジッタリンジン、フライングキッズ。
「自分でたどりついた!」という道に手応えを感じつつ、激しく共感し合える友達がいたあの時代しあわせだったですよ。

 

兄は私に異様に爆風スランプを押し付けてきて、「Runner」以前にもっと名曲があるんだとエバってた。
確かに「せたがやたがやせ」はいい曲ですね。
エアロスミスやクイーンとかも押し付けてきたあの頃は鬱陶しかったけど、兄のおかげで洋楽に意識を向けるようにもなったな。

ただ、ビートルズやカーペンターズは兄も姉もハマってなかった。
意外にも父がいきなりオールディーズのアルバムをプレゼントしてくれて、1曲目が「オンリーユ〜🎵」から始まるやつ。
そこに「ヤァ!ヤァ!ヤァ!」とか入ってたな。
そういうとこから無意識にビートルズへの道が開いていったりしたんだろうか。

 

高校生の私はZARD、ドリカム。
ドラマのオープニング曲がヒットしやすいあの時代、さらにカラオケブーム。
友達が歌う曲からまた音楽の興味が枝分かれしていくのも楽しかった。
RCサクセションやBOOWY、竹内まりやに中島みゆき。
みんなにもそれぞれの音楽の歴史がある。

女友達が「夢芝居」を歌い上げたのにはたまげましたね。
その子は「氷雨」とかもきれいに歌い上げる。
私が今でも歌えないのは国武万里「ポケベルが鳴らなくて」
歌いたいけど歌えないのは小松未歩「願い事ひとつだけ」
あんなに流行ってたのに、旋律が覚えられなくて…

 

大学に入れば、抗いようもなくTKサウンドに飲み込まれ、trfやglobeに踊らされたあのころ。
オザケンの「LIFE」やスチャダラパー、真心ブラザーズが私の心のバランスを取ってくれてたとも言える。
しかもうまい具合にスウェーデン文化も入ってきましたよね。
原田知世ちゃんをプロデュースしたトーレ・ヨハンソンブームもすごかった。
BONNIE PINKにカーディガンズ。
そうそう、渋谷系ですよ!!
カヒミ・カリィにコーネリアス、ピチカートファイブ。
バイト先の友達にはホフ・ディランを勧められ、人生初ライブへ行くことに。in 渋谷公会堂。

あのころ、「出せばなんでもヒット」みたいな節操のない時代でもあり、一発屋もたくさん現れた。
そんな一発屋にはもうこりごりで、アルバムをとにかく堪能させてくれ!という願いを引き受けたかのように現れたのが椎名林檎や槇原敬之、スピッツ。就職1年目時代。

90年代〜2000年の境目あたりは矢井田瞳、中村一義、CHARA、UA、木村カエラ、My Little Loverにブリリアントグリーンなど、音楽黄金時代。
アルバム、アルバム…と彷徨い求め続けた日々も楽しかった。

 

私のMDに嵐が入ってきたころ、時代の終わりを感じた気がした。
木更津キャッツアイの「a Day in Our Life」を借りてきたんですよね。
すごいかっこいい曲と思った。
けど、今まで棲み分けられてた領域も、消えて無くなりそうな予感。
どっちが無くなるって、アルバム勝負のミュージシャンたち。

こういう領域が好き!というその領域がなんだったかも忘れるくらい、ぼんやりとこだわりは消えていった。
岡村ちゃんや宇多田ヒカルの曲に夢中になってるうちに、世間の流行曲から距離ができていった。
初めて聞くミュージシャンが紅白に選ばれたりするけど、数十年後に「令和の名曲ふりかえり」なんて特集が生まれることってあるんだろうか。みんなが胸を焦がすほどの。

 

とかなんとかいっても、音楽と青春ってこんなダイレクトに結びつくんだな。
私は今、オフコースとかテイトウワとか、これまで聴いてこなかった曲と出会うのをまた楽しみにしてる。
ゆうべYMOのアルバム聴いてたら「DAY TRIPPER」のギターが鮎川誠さんということを今ごろ知った!
あぁ、このあたりもずっと聞き逃していた曲。
それこそ幸宏さん周辺の曲を探ってみようと思う!

 

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