「東京ラブストーリー」ファイル

再放送が楽しすぎて、ついにただのファイルです。

赤名リカといえば、私のドラマ史の中で忘れることのできない女ですが、あまりのイメージの強さに、時を経るにつれ嫌悪感を抱くような存在となっていました。
でも改めて見るとサバサバしてるし、とびっきりのスマイルが輝いてるし温かいしで、今のところ友達になりたいタイプです。
話が進むにつれ嫌気が差してくるんだっけ。。
ただ一つ確実に言えるのは、やっぱ真似できない!ってことです。

 

リカはなんたっておしゃれなのです。

この保奈美さんは、80年代の漫画に出てきそうな美大風女子でシビれる〜。
この前髪と編み込みをよく真似したものです。

 

正直、永尾完治の印象が消えかかってました。
確かずっとモゴモゴはっきりしなくて、少年のピュアさを宿しつつ未練がましくて…という陰気なイメージでしたが、いや、もっとずっと明るかったです。
それに織田裕二さんの演技がまたいいです。

こたつの上にやたらあるみかんと、カンチの故郷の思い出話は、最終回への重要な伏線になるわけですが、この思い出をずーっと語る織田さんの演技が、本当に自身の小さい頃の話をしてるかのようにもう夢中、実に楽しそう。
こんなところに胸打たれちゃったりしました。

リカはこのあと「カンチのふるさと見たい!」とせがむのですが、なぜ男というのは女の実家訪問提案に即答でOKしないのでしょうね。
カンチも最初は「遠いし…」(愛媛)って引き気味だったのですが、リカの陽気なムードに乗せられて、「よし!まとまった休みが取れたら行こう!」と盛り上がりを取り戻しました。
すっごく楽しみ〜という表情のリカの未来が悲しいです。
あのころのドラマでは、大抵こういう約束は叶わなかったのですから。

 

そしてこのドラマの見どころはもう一つ、江口洋介さんと有森也実さんでもあるわけです。
いい男は、このころからざっくりニットに眼鏡スタイルだったのですね。

三上という男は、いつもドラマの前半では「さとみしかいない!」という熱さを見せますが、1話の後半までどうももちません。
医学部の真面目なお嬢様、尚子(千堂あきほ)にもちょっかい出しちゃう。
肩に手を回そうとしたり、どういうつもりだろう。

後ろで亡霊のように見えるのがさとみです。
「来ちゃった…」というやつですね。
あのころは携帯なんてないから、ちょっと疑わしければ彼の大学まで確かめに行っちゃうのです。(三上は医学部生)
今で言うなら携帯見るのと同じぐらいの罪でしょうか。
それにしても千堂あきほさんの前髪のケバさと、横むすびの清楚さのギャップにそそられます。

当時、このさとみという役はものすごく嫌われてましたが、なんだかんだ男はこういう表情をしながら家で料理そろえて待っててくれる女性が好きなのです。

このあと、ショックを受けた勢いでカンチを呼び出すさとみ。
カンチの誕生日だと知ってるのに。
リカとうまくいってることもわかってる。
しかも「もしかしたら私、永尾くんの方が好きなのかも」とか言っちゃってね!
「それはまずいよ…」というなんとも歯切れ悪い言葉しか返せないカンチは、リカの待つ家へ一応無事帰宅。
「カンチ、お誕生日おめでとう!」と、2人だけのパーティーの始まりです。
カンチの年の数だけろうそく灯しながら、昔の出来事を振り返るのです。

リカ:24歳。この年、永尾完治にとって最も重要な出来事がありました。それは?
カンチ:赤名リカと…出会ったこと…。

(ひゅーぅ!)

さて食べよっか!という段に、「遅れてごめんな」とここで謝るカンチ。
タイミング悪い!
リカもリカで「いい、いい!」とサバサバ許したものの、カンチの「打ち合わせで」という言葉が嘘と知っているという奇跡の最悪パターン。
リカはカンチとさとみの待ち合わせ現場を見てしまってたから。
嘘に傷ついて背を向けたリカは、石膏のように動かなくなる。ホラー!

カンチ:お、おい!?どうしたんだよ!?
リカ:…どぉして嘘つくの? カンチ、嘘つくの似合わないよ。
嘘は、嘘だけは嫌!

このあと部屋を飛び出したリカを追いかけて、公園でつかまえるカンチ。

リカ:気持ちは1つしかないんだよ!2個はないんだよ!
どこに置いてきちゃったの?

…の意味の裏ピースです。

リカ:24時間好きって言ってて。
仕事してても、友達と遊んでても、カンチの心全部で好きって言ってて!!
ちゃんとつかまえてて、あたしだけを見てて!

「それは無理…」とリカの本性にドン引きのカンチです。

柴門ふみさんの漫画ではストーリーが随分違ってて、赤名リカは人に愛されることに慣れていない、パニック障害を抱えるキャラクターとのこと。
ドラマで病のことは描かれてないけれど、愛を前にしたリカの激しさ・苦しさを、鈴木保奈美さんは上手に演じてくれたんだなと思ったりしました。

 

最後に5話で最もグッときたシーン。
温泉宿での2人。夜の散歩。
リカはゆうべの夢で、フォークダンスいよいよ次がカンチ!というところで曲が終わってしまったんだと勝手にむくれたあと、カンチの周りをぐるり一周し…。

リカ:おーどろっ!
カンチ:へっ!?

・・ぐるりと、ひとりフォークダンスしてたのかな?
ここまでくると、いちいち引くそぶりを見せるカンチに腹も立ってきます。
が、リカが口ずさむテネシーワルツから強引にダンスは始まり、なんともロマンチックなシーンになったのでした。

あのころ、恋愛するとこんなにいいことがあるんだとワクワクしてた。
その一方でドラマの中の大人みたいに、私はむやみに愛を失ったりしないと負けん気が起きてきたり。
それまでトレンディドラマといえばW浅野でしたが、あの2人を真似できるわけもないのです。
そこへきて、この赤名リカというざっくりニット&パンツスタイル女子の登場。

カンチみたいな男性もたくさんいたような?
ワイシャツ腕まくり姿の男性に、いとも簡単に参っていたあのころでありました。

第5話まででこれですからね。これから第6話、第7話、最終回までもいちいち感激しちゃいそうです。
長々とした興奮におつきあいいただきありがとうございます!

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