太宰治と女と映画

この間、小栗旬さんが「太宰治って結構おもしろい人だったみたいです」と言っていた。

ユーモアある人だったみたいですよ、だか、結構三枚目だったみたいですよ、だったか忘れちゃったけど、「そうなんだ〜」とずっと引っかかってました。

小栗旬さんは太宰治役で映画の主役やってたんですね。

人間失格 太宰治と3人の女たちインスタより)

U-NEXTで映画を見てみました。
感想はあとでも触れますが、小栗さんの太宰ってすごいマッチョだなと。
太宰ってもっと内向的で常にビクついてるような、キモいくらいの男性だったんじゃないのかな。
小栗太宰は語りすぎ・かっこよすぎだったから。

・・なんてね。
確かめようもないのに「私は知ってる」と思いたくなる魅力が太宰治にはある。

20代にすごいハマりました。
確か没後50年の桜桃忌にあちこちで太宰フェアみたいのをやってて、私は吉祥寺東急の太宰治展に行った。今でも心に残る展示会だったんですよね。青森の太宰ツアーに参加した友人もいました。
山梨の御坂峠「天下茶屋」も何度も行きましたよ。ほうとうが美味しい。
私の母親が新婚時に三鷹・下連雀に住んでて、そのころ太宰はすでに死んでたけど、母親も「これがあの玉川上水か」と思ったらしい。
水量が今よりたっぷりあって流れも速く、入ったら危険そうな川だったと。
「玉川上水」という響きに独特の感傷を覚える、それは私だけじゃないはずです。

太宰の作品の中で、何度も読んだのは「パンドラの匣」。
結核療養所に入院中の青年「ひばり」の目線から見える人間関係とか死生観。それは一見爽やかに語られるけど、ひばりの明るさからにじむ弱さというか華奢さがたまらないんですよね。

日刊太宰治全小説・パンドラの匣

太宰治の小説ってとても読みやすいです。
他の文豪より小難しくないんですよね。
そんで、すごい自意識過剰・自己肥大症。
でも自分にも心当たりがあるのです。
10代の頃から何度も恥かいて人間関係もつまずいて、ついにここまで来ちゃいましたという情けなさは誰にもあるはずで、太宰の小説が「これは私の物語だ」と多くの人に思われるゆえんは、スケールがさほど大きくない「心」という領域がこれでもかと描かれるからでしょうかね。
なのに不意に感じられる「死」という危うさ。
弱えぇぇって感じに母性本能がくすぐられてるのかもです。

小説読んでても「上から目線」みたいなのを感じない。むしろ徹底的な卑屈さ。
でも家が金持ちだから弱者にもなりきれない。
そんで「あたらしい男」になろうとすると。
「パンドラの匣」では何度も「あたらしい男になる」と書かれてて、なんなんだってツッコミたくなりますが、それは「対等性」ということなのかな。「男」という色を薄めた存在に憧れたのだろうか?と感じたけどどうだろう。

 

太宰治は双子座です。


太陽双子、月蟹、水星双子、金星蟹、火星魚

双子座が強い!!
太陽ー水星ー冥王星コンジャンクションですか。
「究極に双子座的なことをやる」→「発信」「文筆業」ということでしょうね。
恋も出生も不倫も、自分の生涯を極端につまびらかにした。
ドラゴンヘッドも双子座です。
本人は生涯苦しんだでしょうけど、才能があったんだろうなとも思う。

また蟹座部分。月ー金星ー海王星コンジャンクション→「モテすぎるダメ男」
ダメそうだなぁぁ。火星は魚座ですよ…薄そうだなぁぁ。
でも確かに恋に生きそうです。お酒も好きそう。「酔う」ことに弱そう。
女性が確かに寄ってきたのでしょうね。
でも私には、「自分ダメっすよ。全然ダメっす…」と、顔隠しながら後ずさりしていく情けなさが感じられるのです。すべてにおいて挙動不審。
来ちゃうんだっていう、女が。
じゃあ抱くよね…っていうダメさなんじゃないかという想像。
流されやすそうだし、「上」に立たなそうだし、「かわいい♪」って思われちゃうのかな。
女に迫られたら追い返したりしなさそうだし、何もかもがずるずる。たぶん。
縁のある女性も母性本能が強そうです。

こんだけ蟹座が強いと、あざとさもコントロールできそうな気がします。
だから「走れメロス」みたいのも書けたんですかね。
なんだかんだお金貸してもらえるし、待っててもらえるというか。
金星=金運とも読めますが、お金にもルーズそう。

そして太宰といえば「死」
太陽と冥王星がコンジャンクションで、ドラゴンヘッドも近くにあるなら、「死」が人生につきまとうでしょうね。意識につきまとうというか。
火星も魚座で、太宰は火星期に亡くなりました(38歳没)。
金星ー海王星コンジャンクションも、関わる女との死。
死の淵まで女性についてきてもらいたかったのかな。
「ねぇ、来てよ…心細いから…」って膝抱える荒唐無稽さがあったとして、まともな人なら「バカ」って突き放すだろうけど、恋人たちは「わかったわ」なんて言っちゃったのかな。
それでこの人が救われるなら…ってそこまで愛したのだろうか。洗脳!!
また双子座に星が集まりすぎると、神経過敏・思考過剰にもなるようです。
そして結構、人の日記を作品に取り入れてるんですよね。「パンドラの匣」もそうみたいだけど、「斜陽」も。
双子的極端に「盛る」人でもあった気がします。

太宰の妻・美知子夫人の星も見てみます。


太陽水瓶、月双子か蟹、水星山羊、金星射手か山羊、火星牡牛か双子

太陽が天王星とコンジャンクション土星とスクエア、月が冥王星とコンジャンクションで、夫運にも妻運にも極端さが感じられます。そりゃそうですよね…
金星が境目ですが、水星・金星山羊だとして、双子座過多の太宰の繊細ルーズさにも、クールに気丈に対応してたんじゃないですかね。太陽は水瓶だし。
でも美知子夫人も双子部分や水星が利いてそうなので(水星ー海王星180度)、まともに取り合わなかったとしても言葉のチョイスにセンスがあったんじゃないのかなぁと。
なんとなく「生」へのたくましさが感じられます。
太宰は奥様を「道連れにしてはいけない人」とわかってたんじゃないでしょうかね。想像だけど。
映画では宮沢りえさんが演じられてました。

 

玉川上水に一緒に入った女性・山崎富栄さん。

太陽乙女か天秤、月乙女か天秤、水星乙女、金星乙女、火星獅子

富栄さんは金星乙女でしたか!
映画では二階堂ふみさんでしたが、女性たちの中では確かに堅そうなメガネ女子でした。
その金星は土星とコンジャンクションだし、恋愛や自己表現は抑制的だったんでしょうね。
でも獅子座部分が肥大傾向です。火星・木星・海王星
恋愛にどっっぷりになってしまう。ドラマチック万歳…しかも相手が太宰先生だったなら…。
こんな願いが叶ってしまったら死んでもいいと思うかもしれません。
これまた太宰から「死ぬ気で恋愛してみないか?」と持ちかけられる。
「死ぬ気で恋愛したい…」と応じる富栄さん。ヤバイよヤバイよ!
太宰ももう病んでたのかな。愛し・愛されることにしか救いを見出せないとか?
太陽月水星は冥王星とスクエア。思いつめたら本当に極端な人…とも読めるけど、妻帯者と深い関係にあることの罪悪感もものすごかったのかな。
というか、こんな自分が妻や太田静子さんに勝てるとしたら一緒に死ぬことしかないと思い詰めるかも。

 

そして「斜陽」のモデル・太田静子さん。


太陽獅子、月魚、水星獅子、金星蟹、火星双子

この中では太宰と最も共鳴しそうな感じです。双子、蟹、魚に星があることが太宰と共通してる。どこか二人羽織的な。
これは「斜陽」が実質2人の共作だったことが表れてそうです。
映画では沢尻エリカさんでした。
太田静子さんも文筆の才能がおありだったんでしょうね。
水星ー天王星オポジションー海王星コンジャンクション、金星ー木星オポジションで、太陽水星は獅子、月は魚座。創造性や豊かな表現力が備わってそうです。
2人の関係の始まりは、太宰のファンだった静子さんが自分の日記風告白文を太宰に送ったところ、太宰から「気が向いたらあそびにいらしてください」と返事が来たと!
これはファンレターをもらったミュージシャンのやり口じゃないですかね。
でも実際は「もっと日記見せて」って、太宰が静子さんの文章に興味を示して、「もしかして私の表現目当て…?」という疑惑がありつつ関係を持つという。
こうやってファンの作詞を自分の表現にしちゃう人、現代にもいそうです。
火星と土星がコンジャンクションというのも、男性からの制限や圧力が感じられます。しかも双子座→太宰。
静子さん、受胎するんですよ。2人が生み出したのは作品だけじゃない。それが蟹座金星っぽいです。

 

映画には出てきませんでしたが、太宰といえば最初の奥さん(内縁)・小山初代さんです。


太陽魚、月射手、水星魚、金星水瓶、火星双子

この方はちょっとモテそうです。射手ー双子ラインがぱっと目につくのです。
芸者だったんですよね。
太宰と別れたのも、太宰の知り合いの画家と寝てしまったことがきっかけ。
それが発覚してから2人で自殺を図るなど、太宰と関わると穏やかな恋ってわけにいかないのか…
でも多分、初代さんもどこか破滅的な才能ある男が好きなんでしょうね。
太宰とは太陽スクエア同士ですが、強く惹かれあっただろうなと思ってしまう。
双子と魚座部分の共鳴もそうですが、どんなダメ男でも見捨てない情の深さがあったんじゃないかなと。
でも何度も「別れてやる!」という喧嘩もしつつ、元さやを繰り返しつつ、柔軟宮の揺らぎ。想像です。
初代さん、太宰と別れてからもその境遇は激しく、33歳のとき中国で亡くなられたそうです。

太宰は初代さんとの交際中にも他の女性と心中未遂をしてて、田部シメ子さん。
この方だけ亡くなってしまいました。18歳。映画はこのシーンから始まります。
シメ子さんは太陽水星火星射手、月乙女か天秤、金星山羊座。
月がドラゴンテイルとコンジャンクションなのです。
あのころ、「ねぇ、死んじゃおっか」ということがそれなりにある時代だったのかもしれません。

 

映画の太宰は元気なパリピで、「恋愛巧者」という感じだった。
太宰はモテたかもしれないけど巧者ではないんじゃないかと。わからないけどね。
そりゃ山羊座の小栗さんは巧者でしょうね。その小栗さんの性質が前面に出てる感じでした。
蜷川実花監督はきっと美しい人やエロスが大好きで、それらとご自身のセンスを表現するために太宰を使ったのかなというふうに見える映画でした。常々最近の映画の乳首と汚物には辟易してましたが、小栗さんのえづきがわりと長いとこはつらかった。
雪が赤で染まる色彩を見せたかったのかな。
蜷川監督の「表現前面!」というのがどうも自分と合わないです。表現ってある意味弱者と繋がるところがあるはずと思うけど、それは私の一方的な期待なのかもしれない。巧者、勝者のパーティーを見てる感じになりました。

二階堂さんはやっぱりうまいですね。作品も子供も2人で生み出せない焦りと狂気。
でも乳首いる?と思った。女優にこれほど同情したことはないかも。女優だって1人の人間です。
また、夫人役の宮沢りえさんの母性、背中のなで方や太宰に甘えられるところはさすが一番の包容力という感じでした。
それにしても小栗さんの男としてのパワーがギラギラとみなぎってましたね。そりゃかっこいいけど、何を演じてもタワマンの屋上に住むような勝者に見えてしまう。
ほかの出演者は成田凌、壇蜜、藤原竜也、高良健吾、千葉雄大など、美男美女がたくさん出てくる映画でした。お金があるなら何をどう撮ってもいいのか。いいのか?

 

 

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