「透明なゆりかご」涙度

「透明なゆりかご」、主役・清原果耶さん×脚本・安達奈緒子さんの朝ドラまもなくということでの再放送のようですね。
もう泣いた泣いた…
3回は見てるドラマですが、毎回同じ勢いで涙があふれます。
だけど、当時見てたときと受け止めがまた変わってました。

NHKのドラマって、2、3年先を行ってるものがたまにあります。
社会問題先取りという感じ。
放送当時も楽しんで見てたけど、あのころは内容のほうにいちいちショックを受けるばかりだった。
でも今は「女性の話だ」とあのころ以上に思えます。
「女子的生活」もそう。トランスジェンダーについて去年・今年やっと自分の認識が追いついたという遅さです。2018年当時は全然わかってなかった。
「お母さん、娘をやめてもいいですか?」も、あのころ以上に「毒親」の問題が問題として顕在化してきてるように思う。もちろん私がただ疎かっただけともいえますが、やっぱりコロナ禍で、これまで見えにくかった抑圧が一気に誰の目にも感じられるようになったからですかね。

「透明なゆりかご」はゲストも豪華でした。
(以下ネタバレありです)

第1話 安藤玉恵
不倫の末の望まぬ妊娠・添い寝問題
涙度:50%
出産後に赤ん坊の顔も見たくない母親といういきなりの展開にただショックを受けた1話でしたね。
そのあとの安藤玉恵さんの変化に泣けました。
シングルマザーとしてたくましく生きていくぞ!という決意の矢先、添い寝中に赤ちゃんが死んでしまった。
虐待か?と疑われるも、アオちゃんの希望的想像に涙・涙です…あの音楽がとにかくいいんですよ!

第2話 平岩紙、蒔田彩珠
出産か失明かが迫られる妊婦・10代の中絶
涙度:90%
1番か2番目くらいに泣けた回でした。
平岩紙さんはこれ以降、ドラマ出演度が大幅に増えたんじゃないかと思う。平岩さんにとにかく泣けたのです。
わからないけど湧き上がる母性。わからないけどわかる!と思えることが詰まったドラマですね。
そして蒔田彩珠さんの壮絶な自転車シーンと、アオちゃん怒りの汗だく・急な坂道の自転車シーン。
韓国映画にも負けない!と思った素晴らしい回です。

第3話 田畑智子
夫が医療ミスで昏睡状態の中、妊娠・出産
涙度80%
田畑智子さんほんと怖かったです。
でもアオちゃんを和ませるのがマイコさんと夫の葉山奨之さんで…(涙)
さすが田畑さん、ものすごいうまいですよね。怒りの陣痛シーンで号泣でした。

第4話 マイコ 葉山奨之
思いがけないシングルファーザー生活
涙度90%
マイコさんの顔色や唇の色がどんどん変わっていくのがリアルで怖かったです。こっちも血の気失せそうだったけど、息を呑んで見てました。
葉山さんが素晴らしいです。ニッカポッカ姿の若いパパ役がハマってた…!
そしてマイコさんの手書きメモに大号泣。
みんなアオちゃんになら心を開くんですよね。それが本当に温かい。
ちなみに、赤ちゃんの名前「美月ちゃん」なんですね。瀬戸さんにひゅーひゅーって言いたくなりました。中学生かって。

第5話 長野里美
14歳の母と自立問題
涙度80%
長野里美さんの変化がすごかったですよね。
最初お嬢様育ちみたいな母親だったのに、急に覚醒。
それもこれも瀬戸康史さんの厳しくもまっすぐな言葉があってこそ。
瀬戸さんと原田美枝子さんの大学病院時代も描かれた回です。
周りの常識と自分の信念は違うんだという瀬戸さんの頑固さが光ってた。あそこは社会人としてすごく勇気付けられました。
そして男の子の言葉に泣けたんですよ…。子どもって小さくたって母親に幸せになってほしいと心から望むのです。

 

第6話 モトーラ世理奈 角替和枝 イッセー尾形 西原亜希 村上新悟
中絶問題・不妊治療の末の死産
涙度70%
この回は涙ポロポロという感じではなかったものの、一番好きな回と言えそうです。
尾形さんのぷるぷる震えたじいさん具合はウケましたが、角替さんとの夫婦での中絶医院がなんとも温かい。
尾形さんがアオちゃんにまっすぐ信念を伝えた直後にほわっと笑うとこ。すごいなぁぁぁと大感動。
すごいものを見たという感じの回。
モトーラさん演じるはるみちゃんが実は2度目の中絶と聞いて、アオちゃんが「そんなにぽこぽこ作って…」と怒るとこ。「それ、男に言ってくんない?」って、こういうところがさらっと流せない時代にようやくなってきてんじゃないかと思いました。
また、西原さんと村上さん夫妻のストーリーの、「産まなきゃ、じゃなくて、産みたい、ですよね」ってセリフにも「女性の問題」がぎゅっと詰まってましたね。

第7話 酒井若菜 片山友希
虐待と妊娠・発達障害・そして母子手帳
涙度85%
アオちゃんが発達障害だと診断されるまでの、つらい母子の話でした。
アオちゃんの友達が妊婦として由比産婦人科に来たことでよみがえるあれこれ。
このお友達は母親からの虐待により児童養護施設で育つ。息が止まるような重い回でした。母子手帳のシーンで号泣です。
重いのに1ミリも目をそらしたくないと毎回思うのは、本当に丁寧に優しく作られてるからでしょうね。
親からの愛をたくさん受けて育ってきたと思っても、なぜかどこかの傷にそっと触れられたように泣いちゃう。
アオちゃんあんなに明るいのに、重い重い過去があって、そこにそっと触れる水川あさみさんがまた優しい顔でしたね…

第8話 水川あさみ 柄本時生 滝沢沙織
妊娠初期の辛さと仕事、高齢妊娠と中絶
涙度60%
水川あさみさんが妊娠した回です。つわりが重くなる一方だし、仕事もミスが増えるしで、でも戦力から離れたくない!という水川あさみさんの頑張りが痛いほど胸に迫りました。
また原田美枝子さん演じる婦長の「全部欲しがっちゃだめよ」が利きましたね〜。
榊婦長は結婚も妊娠もしなかった。それだけの覚悟を持って産婦人科で働いてきた人。でも時々「これでよかったのかな」という迷いを見せるのです。
そんでまた夫の柄本時生さんが呑気だから紗也子に怒られまくるという。でも怒られすぎて開き直ったときの冷たい目にひやっとしました。世の夫の正体見たりという感じ(大げさ)。
また殺傷事件もありました。妊娠した女性はどれだけ大きな負担を背負わないとならないのかという重さを感じる回です。

第9話 原田夏希 根本真陽
児童虐待問題
涙度70%
容赦なくショッキングな話が続く透明なゆりかごです。
連れ子家庭でも、ほとんどが平和で幸せに暮らしているんだろうと思う。だけど家族を過信してはいけないのだとも思います。これもコロナ禍で顕在化してきてる問題じゃないでしょうかね。
アオちゃんがどんどん成長して、「人の気持ちがわからない」と悩みながらも、だからこそ誰かを救い上げたりもする。なんかすごいストーリーです。AmazonのDVD口コミでは、「どうしてこんなドラマが作れたのでしょう?」という感嘆が上がってますが、本当そうなんですよ。
由比院長の元妻・原田夏希さんと瀬戸さんの見つめ合いが、これまた元夫婦っぽくてよかったです。

最終話 鈴木杏 金井勇太 葉山奨之
胎児の病気と決断
涙度100%
最終話まで来ると、ちょっとしたことですぐ泣いちゃいますね。
葉山さんと瀬戸さんが見つめ合うとこで何度も泣きました。それもこれも町田夫妻と由比産婦人科のふれあいがずっと優しげに描かれてたから。葉山さんも瀬戸さんもめちゃ輝いてた。こんな素晴らしい役をやったのに、また童顔イケメンとして消費されるのを見るのはしのびないです。グレーテルですら切ない。
なんたって鈴木杏さんですね。最後の号泣シーン。アオちゃんの言葉。「おかあさーん…」(涙涙涙)
全部泣けますよ。アオちゃんが看護帽似合いすぎなところも泣けるし、「ハッピーバースデートゥーユー」のBGMで涙腺崩壊。そして「おめでとう」。
いや、苦しい回でもありました。最後の最後まで「命」が重く突きつけられる。
命に関する罪悪感を抱いた人は、抱く前には戻れないという壮絶さがあるだろうけど、でも決断をした。
「決断をするのはあなたたちです」「大事な命を前にして、周りの声などどうだっていいじゃないですか」
由比語録も回を経るごとに説得力を増すんだこれが…

 

あらすじちょろっと書くつもりが、どんどん長くなってしまいました。
清原果耶さん10代であの表現力、本当すごいですよね。
ナレーションの素朴さと重さもまた泣けるんですよ…母役・酒井若菜さんとのぎくしゃくした感じからは、愛だけじゃどうにもならない苦しさが溢れ出す。
水川あさみさんのキツさの中のプロ意識とか、原田美枝子さんの受け入れ力、瀬戸康史さんのまっすぐな瞳、どれもこれも素晴らしかったです。こんなドラマはちょっと他にないと思う。

また、大事な問題てんこ盛りなのに、まだ女性だけが負う側面が多すぎますね。
今もうNHKドラマぐらいじゃないですか。こんなに正面から社会問題と向き合って、メッセージを能動的にこちらに投げかけてくるのは。
ゆうべの「ぼくの好感度」もすごかった。まさか涙するとは。松重豊さんの英語スピーチ。
役者さんもすごいです。NHK俳優部のような面々。
「おかえりモネ」でも蒔田彩珠さんとマイコさんが出られるそうで楽しみ。葉山さんも出てこないかなぁ。
「透明なゆりかご」の漫画をそのうち揃えたいです。

 

 

 

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