読書は楽しい。
インスタをやめた分、スマホに触れる口実を電子書籍に求めてるだけかもしれないけど。
私の場合、本を知るきっかけはTBSラジオ経由が多いです。
荻上チキさんや武田砂鉄さん、クドカンのラジオにゲストで来た人など。
砂鉄さんのラジオは「プレ金ナイト」という新しい番組に変わり、その新装1回目のゲストがみうらじゅんさん。
期待通りだった。
これまでいろんなブームを巻き起こしてきたみうらじゅんさん。思った以上にダサそうなものも「そこがいいんじゃない!」とまず言ってみることで気持ちの嘘を本当に変えるとか強引な手法は健在でした。
そんで、ラジオで言ってた「ケイン・コスギに気をつけてる」ってのがちょっとわかりにくかったので本を買ってみた次第。
そしたら、世間的には重鎮クラスの年齢になってるみうらさんは「権威・濃すぎ」オヤジにならないよう気をつけてるんだって。いや〜くだらないけど感動しちゃうのはなぜだろう。
文体がまたEテレで延々子どもに語りかけてるような優しさ(易しさ)で、権威全然濃くないですよ。
こちらは、クドカンのラジオで選挙シーズンによくゲスト出演する畠山理仁さんの本。
でも買ったきっかけは、荻上チキSessionでした。
この間、井上咲楽さんが「選挙はお祭りだから」とTVで言ってて、井上さんもこの本を読んだんじゃないかと思った。
畠山さんが書籍の中で何度も使う言葉だったから。
前から畠山さんは「選挙はおもしろい」と言ってたけど、正直全然ピンときてなかった。
が、書籍を出されてることを知って、チキさんや南部さんとのやり取り聴いてたら読みたくなったんですよね。今ちょうど選挙シーズンだし。
畠山さんは「候補者を直接この目で見るべし!」というのがモットーで、選挙取材にかける熱量がすごい。
メディアでは「主要候補」と勝手に選別された数人しか取り上げられないけど、この本では主要以外の方の話がめっぽうおもしろかったのです。
スーパークレイジー君とか、その名が耳にこびりついててもガン無視してたけど、彼が何を言ってるのか私ってばまったく聞こうとしてなかったことを今更反省。
東京都知事選がドラマチックなのはわかる。
けど、思えば広島だっていろいろあったし静岡や岡山、兵庫に名古屋、また横浜市長選とか記憶に新しいあちこちの選挙戦が畠山さんの手にかかればすべてドラマチック。
これ読んだら、ポストに入ってた選挙公報に俄然興味湧いて目を通してみたら、やばい公約掲げてる人や政党がくっきり浮かび上がったり、騒音でしかなかった選挙カーからの訴えがちゃんと「言葉」として耳に届くようになるんだから不思議なもんです。
選挙期間独特の騒々しさをお祭りとして楽しめそうなんて、今までなかった感慨です。
こちらはチキさんのラジオかツイッターきっかけ。どっちだっけ。
近年、「叱る」という行為に人はとても敏感になってるけど、叱ること自体が「依存」になるという著者・村中直人さんによるこのタイトルだけでハッとするものがあった。
叱る側、叱られる側どちらにもいた自分は、叱られた時代のことばかりよく思い返してたけど、いやいや、叱る依存っぽかったときもあったと。それは後進を教える立場にいた時代。
叱るという行為は、一瞬「効いた」ように感じられるから正当化されやすいだろうけど、叱る=相手を変えようとする行為からは、ほとんど持続効果的なものは生まれないという。
今の日本は全体が叱る依存症みたいになっていて、誰かの不祥事叩きや厳罰化を望む声、しかも当事者ではない「傍観者」が誰かを絶えず叱るようなマインドになっていることに警鐘が鳴らされている。
相手を変えようとする欲求や、その手応えによる快感は誰にでもあるという前提で、だからこそ快感人口がマジョリティーとなり正当化されたら本当危ない。
一人一人のコントロールが今こそ必要。これからますます人の心や人権重視の時代になっていくんでしょうね。
こちら、リンクは電子書籍ですが、紙で・中古で買いました。
数年前にブックカフェで読んだ衝撃をふと思い出して。
「同棲時代」…甘い響きだけど甘さゼロです。
めちゃ暗くて心がどんどん冷えていくような漫画。
1ページ目から「倦怠期?」と思うような退廃的なムード。
誰か死んだりもする。何が幸せかよくわかんない。
けど美しい本です。
つげ義春と似たような暗さや怖さ、エロスがありますね。
作者の上村さんは45歳で亡くなられてると…
電子じゃなくてどうにか本で欲しかった。
きれいとは言えないものが届いたけど、これだよ!!と。
若い頃のユーミンには、なぜか自殺や死にまつわる歌が多いけど、70年代とかあのころはそういうムードが世に広がってたのかな。
今じゃ触れられない暗さをどうしても欲する時がある。
それがなぜ今かわかんないけど…
ふかわさんの新しい本も紙で買いました。
なんかもったいなくて、ゆっくり読んでます。