頑張れない恋愛

「頑張る/頑張れない」についてここんとこずっと書いてますね。
2023年の私のテーマだな。

 

「あまちゃん」再放送見てると、アキちゃんの「何をどう頑張っていいかわからない」姿がすごくまぶしい。
とにかく頑張りたいんだよ、アキちゃんは。
でもどこにそのエネルギーを注げばいいかわからない。
わかるのはもう少し先。
潜水土木科の種市先輩と出会って、これだ!と。
海女も恋も頑張る道。
そのあとは東京でアイドルを頑張る道。
頑張りたくてしょうがない時期って、いいよね…

 

10代、20代は誰しも何かしらを頑張りたい時期なのかな。
ただ小さい時から習い事とか親の期待に沿う頑張りをしてきた人は、20代ですでに燃え尽きるってこともありそう。
そういう人は30代で能動エネルギーがまた満ちるのかもしれない。
ずーーっと頑張ってきた自覚がある人だって、30代とか40後半でがくっときそう。
とりわけ火星期から木星期への移行時には(45歳ごろ)体力の変化もあるでしょうから。
でもそれは悪いことじゃない。「お疲れ様」のサインでもあると思う。

しかし人がなぜ頑張るかというと、「その先の安定」を目標にするからじゃないかと思う。
「ここで頑張っとけばあと楽だから」というのをどこか体感で知って、あとは人生その繰り返し。
でも何度も頑張りたくないから、若くて体力あるうちにエネルギーをフルに使って、あとは細く長く惰性で生きていきたい。
もしくは燃え尽きない程度に細く長く頑張る。長距離走者のように。

 

ここんとこ少子化の問題がメディアで大きく取り上げられてて、それ以前に非婚化をどうすべきかという論争にもなっている。
非正規社員がこれだけ増えちゃうと、結婚・子育てどころか自分1人が生きていくので精一杯。そんな若者が多い現状をどうしていきましょうかと。

「早く結婚したい女性」「それどころじゃない男性」がいつでも象徴的に言われるけど、今読んでる1970年代の漫画「同棲時代」の今日子と次郎もそんな感じ。
令和に特徴的な男女というわけじゃない。

 

私はね、女性がすぐ結婚を意識するのは「頑張る状況」から早く脱したいからじゃないかなって。

恋愛ってむちゃくちゃエネルギーを使う。
女ばっか頑張ってるわけじゃないだろうけど、でも女は出産や子育てを想定したり、プラスそれなりの家事&仕事両立というヘビーな頑張り期が控えてるので、恋愛ミッションなんて早くクリアしちゃいたいんですよ。一刻も早く。
結婚はゴールじゃないと言われて頭じゃわかってるつもりだけど、少なくとも「選ばれるためのエネルギー」からは解放される。
結婚しちゃえばこっちのもん。だって離婚にはもっとエネルギー使うから。

・・なんて、結婚も離婚もわたしゃ知らんけど、女は人生のどこにどれくらいエネルギー費やすかを潜在的にわかっているんだと思う。
しかも今は誰しもがあんま頑張りたくない倍速時代なので、早く!とっとと!という気持ちとマッチングアプリがマッチするのも、なんかわかるな。
だけどマッチしたらしたで、自分のためにどれだけ頑張ってくれるか?を愛情のバロメーターにしたりする。それは違うんでない?と中年は思う。だってみんな疲れきっている。
恋愛だって楽にできたなら…。そんな双方の願望が非頑張り主導権争いに発展したりもする。

最近よく見る記事で、「女子アナがプロ野球選手を選ばなくなったワケ」というのがあるけど、今じゃ女子アナも頑張りたくないんだと思う。
自分の人生頑張るので精一杯で、夫の選手活動や休息タイムなどを全面的にサポートするなんて「もう時代じゃねぇよ」という声が聞こえるような聞こえないような。
一般男性という名の富豪と結婚した方が絶対楽だよね・・

 

男性だって恋愛という金のかかる時代をさっさと終えたいはず。
そんで仕事だけに邁進して、帰ったら整った部屋で家族とあったかい鍋なんてつついたあと満たされた夜を過ごしたいだろうけど、今じゃそうはいかない。
そうはいかないってこともないかもだけど、今じゃ同じくらい疲れてる妻が料理もして部屋も整えて、夜も甘く過ごす、わきゃないんじゃないの?疲れてんだから。
こういうミスマッチも非婚化とつながってたりするのかな。

まぁ、頑張らなくても癒やしのあるカップルもたくさんいるでしょうね。
とはいっても頑張り屋はこの世にとても多い。
でも人ってそんな頑張り続けられるもんじゃないと思う。

「私はもう頑張れない」ということを、無理する前に訴えられる相手がいて、その人が「おうよ」と受け入れてくれるポーズに身を委ねられる関係性ならどんなにいいでしょうね。
今の・2023年の私は、頑張りを要求してくる相手からは離れた方がいい、とすら思ってる。
それは恋人だけじゃなく、家族とかそれなりに親しい間柄全般。
しかし!!
頑張り無くして関係の安定や継続なんてことありうるんだろうか・・結婚してない私の素朴な疑問。
「いや、やっぱ頑張りは必要なんスよ…」ってことなら、結婚したくない人は増えていくと思う。
時代や政治が大きく影響していると思うけど、とにかく現代人は恋愛にたどり着く以前に頑張りすぎちゃってるんじゃないだろか。

勉強・運動・内申点、学歴のこと、人間関係、容姿。
頑張ってるのに増えないお金、親からの期待。
夢に近づくための頑張り。自分の頑張りが足りないからと思っちゃう頑張り。
そんな自分を見出して認めて支えてもらいたい恋愛。
選ばれたくて支払い。
働かなきゃならない暮らし。

 

何より自分が恋愛すら頑張りたくない人間なのかもしれない。

この人を笑わせるために、この人から面白いことを引き出すために、ある日の自分はすごく頑張った。
家に着いたらその疲労度はすさまじく、あれ、恋愛ってこんなんだっけかなと。
手応えとも関係してると思う。
自分が納得いく手応えを感じるまでどうしても頑張ってしまうから。
ぐったり疲れきった湯船の中、脳裏に相手の笑顔がいくつも浮かんだ時、ああ自分は引き出せてた…よくやったなと思うけど、幸福感と同じくらいすりきれてる何か。
もう頑張れない。

そう思ったら、もうやめるしかないんだろうか。

そんなとき、前だったら結婚が頭をよぎっていた。
まったく現実味のない、ただ結婚というワードに込められた冷凍保存的に偉大な安定性への期待ゆえ。
相手と現実的にどうとかでもない、ただ逃げ場所設定に近い。
逃げたって頑張りから解放されるわけじゃないだろうけど、ひたすら安住の地を私はいつまで求めるだろうね。

「私、結婚したらもっと頑張るよ」って言っちゃう人の行く先はデスロードじゃないかい。
「ひらり」のみのりが今そんな感じ。折れるからやめとけって。
昔の私もそんなんだった。
今は、頑張りたくないなら結婚はやめとけと思う。
でも頑張らなくていい恋愛・結婚・愛の構築ができたら、いいよね・・

 

私の周りは頑張ってる人が多くて。
だって自分さえ我慢すれば円満だからと。
この「自分さえ我慢すれば」を聞くたびに、涙が出そうにつらくなる。
命に直結する部分の摩耗を勝手に感じ取ってしまうから。
それをいつまで続けるの?とはとても問えない。

「頑張らない関係性構築法」をあんま頑張らずに模索してみようかな。暇だし。
頑張らなくても最大限の尊重でもって楽に付き合える相手。
でもそれって結局ともだちなんかなぁ。

 

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