毎日録画してる「純情きらり」ですが、12月のストーリーはさならがら映画のようでした。
戦時中の未亡人と義兄の恋物語。
先週のきらりはちょっとエロかったと思う。
エロくなるはずは絶対ないんだけど、ここで今日?いよいよ結ばれる?と何度も思った。
宮崎あおいさんと西島秀俊さんの秘められた恋。
また、妻の寺島しのぶさんが何度も2人っきりにする、ちょっと感づいてるくせに。
寺島さんがいかにも戦時中の貧しい妻で、妹と夫の共通項である「芸術」も自分はちっともわかんない。その平凡さがうまいんですよねぇ。
宮崎あおいさん演じる桜子のもとに婚約者の達彦戦死の噂が届いて、達彦の母親も看取った。
長女・笛子には大事な家族がいるし、芸術家の夫を大成させるという使命がある。
次女の杏子(井川遥さん)は看護師として日々命がけ、そして再婚。
そんな中で孤独を深める一方の桜子です。今まで周りを明るくしてきた分、ここにきて胸がぽっかり空いた。音楽やってても何にもならんと、
その桜子の空虚さと、絵が描けなくなった冬吾(西島さん)の苦悩が合わさるんですよね。
宮崎さんがこんなに寂しそうな役というのは珍しいです。
笛子は桜子と冬吾の心の通じ合いを知りつつ、冬吾にとって桜子の存在こそが芸術性を高めるとわかってるから、「冬吾のために」と2人を近づける。
冬吾命!の笛子はそのくせ、「あの人が死んだらあたしは1日も生きていけん(それくらい大事な人)」と桜子にアピったりするんですよ…。真面目すぎて性格のきつい笛子も冬吾と結婚して少しは変わったと思いきや、ちょいちょい波風立てるんですよね。
そんで笛子が遠くまで出かけた日、おはじきで遊ぶ桜子・冬吾・冬吾の息子。3人なのになぜかエロい。距離が近い!
欠けたおはじきを「自分」と重ねる桜子です。
「欠けたもんはよけとかないと、危ないから…」
・・ぐっときましたよ。なんつうか、独身者の代弁?
コロナ禍できょうだい夫婦と一緒に生活した人は光浦さん以外にも結構いると思いますが、危険なおはじきだった人、いたんじゃないの?どうだろう。
この日の夜は岡崎に空襲警報。
防空壕へと逃げる途中で足の悪い冬吾が倒れ、自分の息子をとにかく頼む、俺はいいから!と促すと、桜子は「姉ちゃんの大事な人を見捨てられない!あたしの命に代えてもいい…!」
切ない…戦時中という事態になったら、独身者の自分なんかよりもっと大事なものがあるって本当に思うものかな。「そんなことはない」という大前提がもちろんあるにしてもさ。
でも朝ドラっていつもこれくらいの深刻さがあったんですよね。
戦争パートが長くて、今そんな丁寧さや深刻さって描かれるだろうか…と、日々感動しちゃう。
また戦争を描くということは明確なメッセージがあるということ。
最近のドラマが日和ってるように見えるのは気のせいじゃなかったか。
そんで桜子と冬吾は空襲の中抱き合うと。
家に帰ってからは、桜子が冬吾を想って書いた曲「Tに捧ぐ」をピアノで披露。
桜子の後ろにぴったり冬吾が立って、桜子の肩に手を置いて…
冬吾、泣く→ 去る。桜子も泣く。終わり。
ドキドキした…!!!
これ、二階堂ふみさんと長谷川博己さんの映画なら交わってるでしょうね。
そして冬吾は故郷の青森へ帰ることを決める。
「俺がつらくなっちまった」
今度こそ交わっちゃいそうだもんな…。
しかしなんと!達彦が奇跡の生還を果たすんですよね〜。
宮崎あおいさんは孤独さが際立った役とはいえ、やっぱり射手・火星座的に明るく元気・前向きです。
「いいじゃん、いいじゃん!」が口癖。
金星が蠍だからか、「あさが来た」や「篤姫」もそうだったけど一途に相手を待ったり想ってる役が多い印象です。
笛子役の寺島しのぶさんは山羊座。
っぽいですね〜。あの時代の長女っぽく堅物で大黒柱気質。独身時代の職業は教師。
金星は射手なので、時々大酒飲んだりしてハメを外す。火星が蠍。情念の女です!
杏子(ももこ)役の井川遥さんは蟹座。
笛子が何より家族を大事に思い、「あたしたちは家族」と姉妹とも常に一緒に行動しようとするのに対し、杏子は東京大空襲のさなかでも家族より看護師としての使命を選んだ。
ここがいかにも地球星座的です。蟹座は仕事、山羊座は家庭を選ぶのです。ドラマだと特にその傾向がわかりやすい。
井川さんは金星が蟹座なので、仕事に生きつつ家族がいるともっと強くなれるタイプ。
それぞれのカップルだと、宮崎あおいさん射手ー福士誠治さん双子のオポジションカップル。
最初は芸術仲間でありライバルでしたね。
寺島しのぶさん山羊ー西島秀俊さん牡羊のスクエアカップル。
現実的な笛子と直感的な冬吾。いまいちかみ合わないけど愛してる…ってとこがスクエアっぽいです。
井川遥さん蟹座ー高橋和也さん牡牛座のセクスタイルカップル。
優しげな2人です…戦中に出会った孤児を引き取って3人で家族となる。
杏子が「あたし最近よく夢を見るんだ!」って、その夢がなかなかわかりやすい暗示で杏子も得意げ。
けど、笛子に「あんたの夢の話はもうええわ」ってやっぱり打ち切られる(笑)
井川遥さんが出てくるともう癒やしですよ…二重あごがかわいい…
そういえば光浦さん、出てましたね。冬吾のいいなずけ…と思い込んでどこまでも追いかけてくる青森の女。
光浦さんが失恋したシーンでは泣けました。。冬吾を運命の人だと思ってたのに、その思い込みをやっと手放したんですよ。
室井滋さん演じる磯おばさんも基本コミカルだけど、昔のお手伝い先の主人との間に子どもがいるという過去がある。その子が青年になっても母親だよ…と名乗れない苦しみがたっぷり描かれてました。
達彦は戦地でトラウマを負って帰ってきて、桜子に「俺を忘れてくれ…」と。
こんなに戦争の過酷さが描かれたものは、最近では映画でしか触れてないかも。
みんな一人一人が戦争で傷を負っているのです。桜子の苦悩もまだ続くし、それを見守る杏子が頼もしい。最初はDV夫に嫁いでボロボロだった杏子です。
達彦が戦争のことを語り始める間の重さとかも、とても丁寧なんですよ。
戦争が大テーマと言える物語です。また、これでもかとヒロインに試練が降りかかる。
実は壮絶なドラマ「純情きらり」。
今もう純情もきらりもどっか行っちゃってます。(徐々に戻りつつあるけど!)