五郎さんの夜~第19話~

「北の国から」第18話、第19話を見ました。
五郎さんの「男」の回でしたね、どちらも。

この回を見てものすごく心震えた過去の記憶が呼び起こされました。
それは、五郎さんが朝帰りしたときの帰路の音楽。

まさに夜明け・dawnという響きにふさわしい荘厳な音楽。
そしてまた別の何かが呼び起こされたと思ったら、まるで「未知との遭遇」や「ET」テーマ曲のような宇宙的なメロディを聴いたときのようなファンタジー感。
五郎さんは、女性の宇宙を垣間見てきたのでしょうか。

「スパゲッティ・バジリコ」
あ~この回を見た方とこの単語で盛り上がりたい。
生まれて初めて耳にしたこの単語、その響きに感動した五郎さん。
とっっても素敵。
しかも終始ウィスパーボイス。
私はこの2話で五郎さんという男性に恋しそうになりました。

・まずUFOに対して疑いがない。
蛍ちゃんは涼子先生についていってUFOと直接ふれあう体験をしてきたのだけど(行方不明騒動になったけど)、蛍ちゃんが報告したであろうUFO交信の一部始終を受け止めている。
一応信じてあげてるとかではなく、蛍ちゃんが嘘をつくわけがないってことを知ってるから。
「UFO見に行ってもいい?」
「あんまり遅くなるなよ」
なんて素敵な日常なのでしょうね。

・適度なエロさ。
こごみさんとの出会いは、あのいかだ下りってことでしょうか!?
だとしたらかなり意味深な視線を積極的に投げかけてるじゃないですか、五郎さん!
五郎さんの視線は、みずみずしいメロンをほおばるこごみさんの口元。
「へへっ・・・」
何回もチラ見した挙句、いかだが急流に突っ込んで転覆。
そしてまんまとこごみさんのいかだに引き揚げられてる!
やるなあ。
涼子先生をいかだ下りに誘ったとき、もしや??な男・五郎を勘繰ってしまいましたが、あれは単なる人の良さ、親切心だったみたいですね。
その目にエロさを見つけようとしましたが、どうりで見つからなかったはず。
本当の男・五郎がこの直後に存分に現れるとは…。

・適度な積極性。
五郎さん、いかだ下りのあとのヘソ祭りでもこごみさんを見かけて、その夜にすぐこごみさんのお店に行っちゃって。しかも「踊ってたでしょ…」なんて声をかけちゃう。
こういう男性の心理って、いったいどこまでを狙ってるのでしょう?
ただ一緒に飲めればそれでよし?それともあわよくばな展開を誰しも願っているのでしょうか?
でも離婚したてだからって、子ども2人いるからって禁欲的であるよりも、女性を求める気持ちに忠実な五郎さんだからこそグッときたのです。

・適度な恥じらい。
最初にこごみさんのお店に行ったとき、こごみさんはすでに酔っ払ってて、いきなり五郎さんの手を握ったりスキンシップ満載だったのですが、その延長で頬にもチュッと。
そのとき五郎さん、そのほっぺを拭ったのですが、私は一瞬、神経質か?と思ってしまいました。
スケベ心を見透かされないように、精一杯の「おらァそういうつもりじゃ…」みたいな。
ところがそのあと令子さんとの結婚式回顧シーン。
令子さんが五郎さんのほっぺにチュッと。
そのときも拭ってたんですよね~。
でもそれ見たら、どちらも拭ったというより、くすぐったかった部分をちょっと確認してみた、みたいにも思えて、そしたらにわかに愛らしい仕草に思えました。

・酔っ払った姿とカラオケ姿のギャップ
田中邦衛さんは、酔っ払った演技が本当にお見事!見ててとても愉快になります。
そして、離婚届受理の通知が来て落ち込んだ五郎さんは、こごみさんと1曲「銀座の恋の物語」を歌うのですが、その表情!
そんなつらい心境じゃ歌えないわよね…と思いきや、歌ってる!案外陶酔感ある表情で。
それもそのはず、奇しくも、まさに奇しくも元妻・令子さんとの結婚式で歌った曲でもあったのですから。
あのお姿、演技に間違いないはずなのですが、待てよ、演技じゃないのでは…?と思っちゃうほど、本当に誰かのつらい一日を見守ってるような、すごいリアリティを感じました。
私は五郎さんというより、このころのアラフィフ邦衛さんにドギマギきたようです。

岩城さんも、相当かっこよかったですよ。
特に、ボクシングの取材を受けるはずがオーナー(ガッツ石松さん)に妨害されてクサってる草太兄ちゃん。
汗で湿った髪型と、子どもみたいにむくれた姿にくすぐられました。
高校生のとき、ハードすぎる部活に一息ついてる好きな人を見たような。
そして、いつでも草太はオチになってしまう。
「あーあ…」と純くんにすら見守られる草太兄ちゃん。

「五郎ちゃん、だーいすき!」
こごみさんにジャンピング押し倒し技を受けて、ゴミ箱に頭をぶつける五郎さん。
愛しいなぁ。

そうそう、これまた演技に思えないほどのリアリティあふれる演技をしてくれた方がいました。
それは蛍ちゃん。
涼子先生とUFO交信というものすごい体験をお兄ちゃんに話す蛍ちゃんは、まるで本当に見てきたかのようにワクワク、目がキラキラしてて、「ピュー」って宇宙船が舞う手ぶりまで、TVのこちらから見てる私まで「それで、それで?」と身を乗り出して聞きたくなるくらいワクワクさせてくれました。
麓郷での撮影中に、本当に目撃したんじゃないでしょうかね。

そして興奮してお兄ちゃんに報告するものの、お兄ちゃん純くんに信じねーからなと言われて、「ぐすっ…」となっていく蛍ちゃん。
アラレちゃんのぬいぐるみを抱きしめながら。
これは演技なのですか??
こんなにみずみずしく演じられるなんて、きっと本当に富良野での撮影が楽しかったのでしょうね。

最後に!
またまた雪子さんに学びました。
純くんが、「言ってはいけない」とお父さんに言われた蛍ちゃんと涼子先生のUFOのことを新聞記者に言ってしまって、お父さんにそれを謝りながら自分も落ち込んでるところ。
ゆっこおばさんが「大丈夫!気にしなくていいのよ!」などなど、責めることなく頭をなでながら純くんを元気付けてるのですが、私もそういう大人でありたいな~と思いました。
「あんたね~…まったく」なんてちらっとも湧かない雪子さんの母性がまぶしかったですよ。

何よりも身内を大切に思う雪子さん、もう五郎さんと令子さんが離婚したら身内ではなくなってしまうのに。
草太がつららちゃんのことを大事に思う姿を目の当たりにして自分の気持ちに気づき始めてますが、雪子さんは一体何を大事に思って決断を下すのか。
自分の気持ちか、麓郷の安寧か、自分を想ってくれる男か。

あ~もう放送は最終回を迎えてしまったのですね。

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