光る君へと宙わたる終話

楽しみに見ていたNHKのドラマ2つ、終わってしまいました。
寂しい…

「光る君へ」はまさかM-1とずらしたってことないですよね。
でも確かにM-1によって「光る君へ」最終回の存在が薄まったら、腹立つ気がしますね。
妥当な放送スケジュールだと思います(何様だっての)

火10の「宙わたる教室」特に最終回。
窪田正孝さんの演技に「この人、只者じゃないな」とゾワゾワしました。感動しきりでした。
あのドラマは恋愛要素がほとんどなく、また誰が男前とか可愛いとかいうルックスの描写もない。
舞台が新宿の定時制高校ということで、個性的な面々が集っているものの、窪田正孝さん演じる藤竹という教師がまた一見無個性で、おとなしそうな地味〜な感じ。

ところがあのドラマは「無個性なんて人は誰もいない」ということを示してくれてるかのような人物描写で、ところどころ泣きました。
兄の家庭内暴力に人知れずず苦しんでいる高校生役の方(南出凌嘉さん)、最初すんごい嫌なやつだったのに、後半のつきものが落ちたような表情がすごかったし。

あと印象的だった人の感想(敬称略)

・小林虎之介(柳田役)・・この方の登場に「誰!?」とすぐ検索に走りましたね。
妻夫木くん…じゃないよね?と何度も思った。
この方の切ない演技には胸打たれっぱなしでしたが、最終回のスピーチで黙ってしまったところ→そして話し出す表情。報われなかった柳田のなんとも幸福そうな表情がすごかった。うっとりしました。

・伊東蒼(佳純役)・・伊東さんといえば、これまで何度も名演技を見せてくれましたが、このドラマに抜擢したという製作陣の本気度がビシバシ感じられます。
最後、研究発表を終えてみんなほっとして打ち上げに向かうのに号泣してるところとか。
伊東さんはなぜあんなに苦悩を抱えたり幸福に手を伸ばそうとする役が似合うんだろう。

・イッセー尾形(長嶺役)・・イッセーさんとしては珍しくというか、おもしろさが封印された老害チックなおじさんの役でした。
でもこういうオヤジいるよね!という頑固な昭和くささと、「本当は温かい人」の滲んだ感じがさすがです。
最終回だけ、ちょっとイッセーさんっぽさが出てた気がします(民謡歌ってた)

・ガウちゃん(越川アンジェラ)・・あのガウちゃんが!ですよ。ずっと5時夢月曜でマツコにいじられまくってたあのガウちゃん。むちゃくちゃ温かい役で感動しました。
大女優になりたいとずっと言ってて、冷笑の雰囲気になるのも当然という中でガウちゃんはいつでも真剣だった。それを思い出してなおさら泣けてきました。

あと、また中村蒼さんがいい役で…。
男前設定ではなかったけど、あんなにいいやつそうな人柄がにじむ男前俳優ってそうはいないんじゃないかと思いましたよ。そんでやっぱ男前なので割とうっとり見てました。


窪田正孝さんのホロスコープを見てみたのです。
やっぱり!と思ったのが、太陽ー冥王星スクエア。
太陽は獅子座です。
柳田と佳純の研究発表を見守る目にものすごく惹きつけられて、あそこで「只者じゃない」と思った。
こんな演技をなぜできるのだろうと。
そのゆえんを太陽ー冥王星スクエアに勝手に感じたんですよね。
「ここまでくるのに多くの挫折・苦難があった」という「傷」がどうしたって滲んでしまう。
窪田さんは昔からそういう演技ができる方で、ヒューマンドラマには欠かせない方。
「宙わたる」でも、へし折られた過去がある。
あのどうしようもなさにすごく共感したけど、私だったらウジウジしたまま小さく収まるだろう。
窪田さん演じた藤竹は、別角度から希望を目指して、大きな壁を攻略する。
そこまでの意図はないかもですが、苦しくても信念を貫く道を選ぶ。
月は牡牛か双子。どっちも窪田さんっぽい。
近くには木星がある。双子かなぁという予想。

「光る君へ」も、もう1年経つのか!と驚くほど毎回楽しみに見てました。
今まで大河は、どんなに話題作でも途中で一時脱落期間があったのです。
戦の計画あたりが苦手で。
やっぱり女性じゃないと「戦のない世の中」を描けないんじゃないかと、ついそう思っちゃいます。
でも決して退屈しなかった。
大石静先生なので、恋愛要素は濃厚だったけど、思いのひだまで表現してくれるような繊細さに毎回うなってました。恋愛だけじゃなく、人間関係全般の心模様。

道長周辺の男たちの描写がまるで難関私立男子校のようでした。
家柄が良すぎて自分が恵まれてることにピンとこない鈍感男・道長みたいな人がいれば、自分のスペックに自分でうっとりする公任(町田啓太)や斉信(金田哲)、本当におっとりした品のいいお坊ちゃん行成(渡辺大知)
行成のおっとり感がいつも癒やしでしたね…。
渡辺大知さん、今までの演技とちょっと違うというか、お坊ちゃん感がすんごいハマってたし、とはいえ苦悩もするし誠実で、柄本佑さんとの間の友情を超えたムードが美しかったです。

とにかく大勢の出演者について書き連ねたいですが、最終話の感想にとどめます。
晩年の道長、あの柄本佑さんが本当に先が長くない病人の顔で、凄みがありましたね。
色がどんどん土っぽくなって、吉高由里子さんが会いに来ても1日で逝っちゃうかな…と思いきや、まひろの物語パワーで命をもたせた。
最後、背後からの介護にはさすがに驚きましたね(韻がすごい)
介護というより失楽園みたいで。
あそこに正妻の黒木華さんが「そろそろ…」と声をかける。
昭和の愛人ドラマを見てるようでした。

吉高由里子さんって方は目の演技が本当に美しい。
道長と9つのころからもう本当にいろいろあった。離れたいときもあったし、結局最後は呼ばれたりして、「しょうがないわね…」という余裕すら漂って、50代みたいな色気を漂わせてたのがすごいです。
たぶん道長は60近くで、あのころにしたらおじいちゃん。
もう色恋なんて…って諦めたのも一瞬で、単に体力がないから。
まひろを近くに感じて、生命力がいくらか蘇ったんでしょうね。わーい、みたいな。
そういう男のシンプルさを感じられるのも楽しかったんですよね。

いろんな関係性があった。
周明とまひろは、やっぱあれ惹かれあってたのかな。
友情にしてもいい関係だなぁと思った。
それこそ枯れきった2人でも、周明となら老後をともにしてもいいとまひろも思ったかもしれない。
一条天皇と定子のような、あそこまでの濃厚恋愛感情は実はよくわからないです。
濃厚さって一瞬のような気もするし、あそこまでになるっていくらか病的な気がする。
2人のシーンは美しかったけど、あくまでドラマだからという距離のある感じ。

道長の妻・倫子が最終回で、妻としての自分の思いを藤式部にぶつけてましたが、ハッとしました。
吉高さんの演技が毎回切なくて、それだけにまひろに肩入れというか感情移入して見てましたが、倫子からすれば夫の心を奪い、自分達の娘・彰子からも母親以上に信頼を得て、藤式部が宮中から去ると夫は出家までしてしまった。
お前ってなんなの?と、そりゃ不愉快になりますよ。
それなのに、道長の心の安寧・幸福を願う。
深い愛…とも見えるけど、権力を手に入れて満たされた人の余裕にも見えた。
それくらい許しましょうと。
倫子もまた、そういう余裕が育まれるほど豊かに幸せに育てられてきたんだなぁと感じられるほど。

まひろと最後のシーンを共にするのは、双寿丸?と思いきや、乙丸でした。矢部太郎さん。
矢部さんは前回の「帰りたい!」というわめきにに本当泣けて…。
あの駄々っ子みたいなわめきと、まひろの泣き笑いは名シーンだと思う。
竜星涼さんも最後までひょうひょうとしてて、いい役でしたね。

柄本佑さんのホロスコープを見てみました。
太陽は射手座で天王星と合。
自分が平凡な生き方を望んでも、そうはならないんでしょうね。
金星が蠍で冥王星と合。濃い!
まひろとの長年の濃厚愛はこれなのだな!と感じました。
火星は魚座で木星と合。
なんか恵まれちゃうんだよね、地位も女性関係も、みたいな?
この火星は金星とトラインです。
月は双子。
家庭内では義務果たしたらあと、さらっとしてるかもしれない。
恋愛の方がどうしても深刻になってしまう。

「光る君へ」についてはまだ語り足りないような。
今後、振り返りの放送があったらまた書きたくなるかもしれません。




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