「あまちゃん」やっぱおもしろいです。
4週目見てます。
(写真はNHKオンデマンドより)
昔のドラマを見返すことの何がいいって、その頃よく知らなかった俳優さんの演技の素晴らしさに倍感動できること。リアルで見てたときの倍。
あまちゃんは2013年の作品。
あの頃もちろん知ってはいたけど、でんでんさんとか木野花さんの作品にそんなには触れていなかった。
今見るとやっぱすごいです!と。
でんでんさんは田舎によくいそうなおっさんを演じてくれてるけど、あんな大仰な身振り手振りのおっさんは実際そうはいないと思う。しかも東北に。
でもリアル!
余計な一言とか間の悪い感じ、若者が盛り上がるとキョトンとするとこ。
「このウニつまんで、かぁぁ〜っと酒飲んでよぉ!」と、がちょ〜んでもやりそうなほどの全身表現。
本当の東北おじさんっぽいのは、塩見三省さん演じる無口な勉さんのほうかも。
喫茶リアスで毎日琥珀磨いてるけど、ほとんど会話に参加しない。
でも内容によっては磨く手が止まる(聞いてる笑)
若者のキラキラをまぶしげに見つめたり…。
木野花さんが言う「わらす」には病みつきになります。
わらすとは童:わらし=子ども。
木野花さんは本当に親戚にいそう。
「あンれぇ〜あんたどこのわらす?」ってこれまた大げさな驚嘆がたまりません。
宮本信子さんが言う「わらす」もいいんですよねぇ。
また夏ばっぱのナレーションが沁みるんだこれがまた…。
朗読劇みたいにゾクゾクするナレです。
渡辺えりさんは本当にブティックやってそうだし、夫の菅原大吉さんも観光協会の吹越さんも事務の安藤玉恵さんも、輝いてますよねぇ。
美保純さんとか、アキを明るく鼓舞したりするおばさん手前のお姉さんふうになぜか泣ける。
袖が浜のヤングです。
杉本哲太さんはあまちゃん前あんま好きじゃなかったのですが、大吉さん役がもう素敵・大好きです。コメディーがあんなにハマると思いませんでした。
荒川良々さんとのコンビも絶妙で、あと鉄オタ写真家の村杉蝉之介さんもキレがあったなぁ。
そしてあの頃、特にあまちゃん初期、キョンキョンをあまり意識して見てなかったのです。
今でこそ「マンハッタンラブストーリー」と通ずるヤンキーにいちいちウケてますが、あのころマジヤンキー具合がちょっと怖かったかも。いつも派手な色のスカートはいてんですよね。
アキに「ブス!」とか言っちゃう母親(笑)
いやいや、初期は半ばキョンキョンが主役ですかね。若い頃の有村架純さんインサート込みで。
そして小池徹平さんが気持ち悪いのなんのって(笑)
イケメンがあんなにキモいってどういうことでしょう。
アキを見つめる目やカメラを回す姿はなんかギリギリやばい。ニート感うますぎです。
小池さん演じるヒロシがアキに告白するところとか、あのころもっとキュンとしてた気がしたのに、今見るとぞわっ…。アキも猛烈に拒否。
また告白の一部始終を見てるにやけた荒川良々さんが、ことのキモさを際立たせてるんですよねぇ。
橋本愛さんがまた上昇志向の強い美女高校生。
あんなに東京行きたかったのに、行けないんだよなぁということを知ってるので胸が詰まります。
そりゃやさぐれます。
なんたってのんちゃん。
1週目とかすごい新人感でした。
中学男子みたいな子をよく主役に据えましたね!と思うけど、クドカンはああいう子をおもしろく使うのが好きそうですね。
「じぇじぇ!」とか可愛いんだけども、ちょっとバカかな?ってのがにじむ。これがなんともいえません。
あのころみんなアキちゃんのそんなとこにつかまれたはず。
なぜかブスという設定だけどむちゃくちゃ可愛い。目が透き通ってる。
2週目からガラッと輝きが変わるのです。
のんちゃんは確実に演技してるはずなのに、演技じゃないみたいに自然児。
ユイちゃんにやっぱ恋してたと思う。
このドラマはすんごい先を行ってたんだ!とあれこれ気づきました。
海女たちは皆ほとんどまともな婚姻関係にありません。
渡辺えりさん・菅原大吉さんの「ブティック今野」ペアが唯一夫婦の体かな。
夏ばっぱの夫は、1年のほとんどを海で過ごしてる漁師の蟹江敬三さん。
木野花さんとでんでん夫婦は結婚・離婚繰り返して、今は同居してる内縁関係とか。
安部ちゃんと大吉さんは半年だけの婚姻関係。今は2人とも独身。
美保純さん演じる美寿々さんは何度も駆け落ち経験あるけど独身のようです。
そしてアキの母・春子は、尾美さん演じる正宗と離婚して、のちに再婚。
また、フレディ・マーキュリーのいでたちで登場する伊勢志摩さん演じる花巻珠子は2人の子を持つシングルマザーと!
でも放送当時はこういうの、先を行ってるどころか不完全・欠落のムードだったかも。
宮藤さんはなんで婚姻関係をこうもばらけた感じにしたんだろう?
今見ると、「女が1人で(海女として)生活してんだ」という輝きが、今の時代にとてもマッチするように思うのです。
だから今見ても「あの頃」にはじかれるなんてことはなく、「あたしたちみんな色々あんだべ」っていう美寿々さんの言葉がやけに沁みたんですよね。あれから7年も歳とってるからかな。
安部ちゃんの可愛らしさにはあの頃から気づいてましたが、ウニ採りがうまくて組合の事務までこなし、まめぶ汁の腕を買われて宇都宮に栄転という、相当デキる女だった!と改めて感慨深い思い。
もしかしたら女性たちや家族の姿は漁港を取材したリアルな話かもしれないし、また最初不完全な方がドラマを作りやすいとも言えそうですね。
最後に、4週目までの出演陣の太陽星座を書き出してみます。
適当な特徴入り(敬称略)
牡羊座・・始まり
天野夏(宮本信子)、今野あつし(菅原大吉)
双子座・・揺さぶり
足立功(平泉成)
蟹座・・頑張り
天野アキ(のん)、大向大吉(杉本哲太)、足立よしえ(八木亜希子)
獅子座・・盛り上がり
熊谷美寿々(美保純)、栗原しおり(安藤玉恵)
乙女座・・仕切りたがり
ヒビキ一郎(村杉蝉之介)
蠍座・・ひっそり
天野忠兵衛(蟹江敬三)
射手座・・日和見
黒川正宗(尾美としのり)
山羊座・・見守り
足立ユイ(橋本愛)、足立ヒロシ(小池徹平)、今野弥生(渡辺えり)、長内かつ枝(木野花)、安部さゆり(片桐はいり)、吉田正義(荒川良々)、小田勉(塩見三省)
水瓶座・・外れたがり
天野春子(小泉今日子・有村架純)、長内六郎(でんでん)、菅原保(吹越満)、大向大吉(東出昌大)
4週目はまだ蟹江敬三さん、まるで遺影のような写真のみの登場です。
5週目はいよいよ種市君との出会い・恋。
皆川猿時さんもあの頃あんま認識してなかったので、今度は「いっそん」をたっぷり堪能できそう。楽しみ!
このオープニングがまたいいんですよね。
のんちゃんがまた地元っぽい服でウニと時々跳ねてます。
金かかってなさそう!