天秤の人その2

前に書いた「天秤の人」でも松坂桃李について触れましたが、今回も彼のこと。

FM TOKYOの玉川さんのラジオ、この間のゲストは「御上先生」の脚本、詩森ろばさんでした。
詩森さんはもともと劇団の脚本を書いてた方で、TVドラマを手掛けた経験は浅いとのことだけど、映画「新聞記者」の脚本の方。
これも松坂さん主演で、しかも日本アカデミー賞の最優秀賞たくさんとってましたね。
「御上先生」、今週こそ脱落か…と毎度思うけど、そういえば「新聞記者」と似たようなメッセージ性だと感じたら、最後まで見続けたくなりました。

玉川さんはいきなり詩森さんに「なぜ松坂桃李さんを抜擢したか?」を聞いていた。
詩森さんが抜擢したわけじゃないと言いつつ、松坂さんの人間性の話で詩森さんと玉川さんですごい盛り上がっていた。

「ああいうふうに演じる人はあまり見ない」と詩森さんが言って、玉川さんが「ああいうふうとは?」と即座に聞く。
「足すも引くもしない演技の人は珍しい」ということを言ってたような。
あと「役のことしか考えてない」「自分をよく見せようとかがない」
いい意味でからっぽみたいな。
玉川さんも親交があるみたいで、とにかく人柄が素晴らしいと大絶賛。
このあたりを聞いて、「ザ・天秤の話だなぁ」と思った。
松坂さんは太陽と水星が天秤。

天秤座の人って、本当に「いい意味でからっぽ」と感じる。
一見柔軟性にも思えるんだけど、相手によって形を変える柔軟性ともちょっと違う気が。
「器をじゅうぶん空けておく」みたいな感じ。相手を受け入れるために。
それが「からっぽ」と感じるゆえんかも。
松坂桃李さんに関しては、ミニマリストみたいな雰囲気を特に感じますね。
1つの芝居でモノが増えても、芝居が終わればごっそり捨てる。
次のために空けておく、人生その繰り返し、みたいなイメージ。

「自分」というものがどこにあるんだろう?と感じることがある天秤。
いつも「周りのため」「何かのため」にスタンスを調整する準備が整ってて、「どんな人にも対応できる」という教科書通りの天秤っぽさを見せてくれる天秤の人。
そんな天秤座が自分の何かを守るためにムキになることってあるんだろうか。
御上先生も、「自分のため」というものは一切感じない。
「君たちのため」「将来のこの国のため」という使命を漂わせる松坂さんの演技は、確かに「足すでも引くでもない」フラットな感じなのに壮大さが漂ってて不思議です。

「べらぼう」の主役、横浜流星さんも「蔦重はとにかく人のために動く人」と言っているけど、新しい作品ごとに「自分の色をできるだけ消したい」「とにかく作品のために」とも話してるんですよね。
太陽乙女座ゆえの柔軟性宣言かなとも思ってたけど、月が天秤の人かもしれません(境目は正午ごろ)
ただ金星火星が獅子だからなのかドラマチックさが滲んでるし、「男として強くありたい」という任侠的なスタンスも大事にしてそう。
それにしてもイケメン街道まっしぐらと思ってた流星さんがあんな表情豊に蔦重を演じてくれるのは意外で、月天秤=からっぽになれる人、ってことなんですかね。
やっぱかっこいいですよ!惹きつけられます。


また、天秤座って悪気なくあちこちに好意を向ける・向けられる人、という印象。
本人の中にも「特別枠」というのがあるだろうけど、それがわかりにくいので場外乱闘が周りで繰り広げられる。
ただ時々、「なぜそんなに網を広げるのか」と思うこともある。
だからトラブルを巻き起こすのでは?と。
人が意識深くに抱いている「独占」という願望に鈍感なのかな。
そういうドロドロしたものを「見ない」と決めることで、「存在しないのと同じ」みたいな涼しい顔をしてるけど、そのドロドロは誰かに肩代わりさせてるだけじゃないのか。
天秤に限らないことだけど、「ポジティブしか受け入れない」みたいな人は時にいて、周りに影を生み出して、その影をただただ忌避する。
「見ないようにしてきたこと」がモンスターのようになって現れる、という体験は誰にもあるかもしれないですけどね。

天秤の人だって愛を強く欲するだろうけど、愛を垂直に深めるというより、水平に広げる人がいる。
親友でもない私にそんな深い話を打ち明けちゃっていいんですか?と。
昔は私も深い話を打ち明けられるのは嬉しかったけど、年を取ると話の重さに耐えきれなくなるんですよね。
親しい1人か2人の深刻さしか受け入れられない。
なのに天秤の人は優先順位どうなってんだろ?と思うことがよくある。
深刻な打ち明け話もそうだけど、かなり踏み込んだ深い質問もしてきたり。
そんでまた自分という人間は、「深い話をする分優先順位を上げてほしい」という欲が湧き上がったりする。
せっかくの話をしても前と変わらないのっぺりした関係。
私は耐えられない。天秤は耐えられるのか?
そこで私は考える。
「なんのために人と深い話をしたがるのか」と。
その人が自分のために私と深い話をしたいのだとしても、私の気持ちに拒否感が芽生えたらそれを無視しない。
無理に会話を続けず線を引いたり、表面的な反応で様子を見る…なんてことをしてしまう。
でも天秤ってすごく話を引き出すのが上手で、結局話しちゃうんですよね。
そんで打ち明けたからといって、私だけの人になってくれるとは限らない人。

「私だけの人」とか、やだね〜と思う人もたくさんいるでしょう。
自分のこういうのは蟹・獅子・牡牛由来かなと。
特別感や独占欲は私にとって核となるような思い。
自分のこの重さがずっと嫌だったけど、そろそろ私も忌避せずに受け入れて、受け入れたなりの生き方をしたいものです。
そのためにあえて「特別」を設けない、と決めてみたけども。
このあたりはまた思いを綴れたらと思ってます。








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