片思いいろいろ(ドラマひらり)

「ひらり」のお姉ちゃん役・みのりがついに、「竜太先生が好き!」とひらりに告白しました。キレ気味に。

 

ここんとこ、みのりの悲しさがどんどん高まってて。
いったん「あきらめるわ」って落ち着きを見せたのに、悲しさは募る一方で、爆発するしかなくなった。
「さぁどうなる?」という展開と、今日の満月が重なるなんてグッドタイミングですね。

 

「ひらり」ってお相撲が中心に据えられたドラマという記憶だけど、恋愛要素でほとんど占められてた!

・竜太先生に恋するひらり
・竜太先生に片思いするみのり
・力士・梅響に思いを寄せるシングルマザーすみれさん
・ひらりの母と父と大学時代の友との微妙な三角関係
・みのりの同僚から想いを寄せられる43歳独身・銀ちゃん
・銀ちゃんが好きなのは梅若部屋のおかみ(既婚)

これらが日替わりに描かれるので、楽しい!!

 

それにしてもひらりってムカつく女ですね(笑)
どうしても私は姉・みのりの気持ちで見てしまう。

でも石田ひかりさんはやっぱり輝いてますよ。
20歳と思えないほど出来上がってる。
容姿だけじゃなく、おじいちゃんを諭すときの説得力とか、若いのに軸がしっかりしてるし流されない。
バッシングも受けそうなキャラだけど、そういうのを跳ね返したり鼓舞してくれるのが竜太先生だろうなっていう理想的パートナー関係まで感じられるニクさ。

みのりがどんどんジメついてくるのもよくわかるよ。
選択肢が「あきらめる」1択なんて悲しすぎる・・
じゃあどうしたら報われる?

 

みのりも別の人とのお見合い、おかみに恋愛相談、新しい職探し等々、現状打開のためにちゃんと行動してるんですよね。
ところが鈍感なひらりは「竜太先生と3人でごはん食べよ!」とかって無邪気に誘うから…

好きな人に会えるのが嬉しいみのりは、傷つくかもしれないけど参加。
わかるー。
この人は「自分を傷つける」自己パターンを持ってるんだと思う。
私もそうだからさ…(例えば月ー火星スクエアのような)

そんでまんまと2人の仲の良さを目の当たりにして、家に帰れば超不機嫌。
さっきもんじゃ食べたのに、自室でご飯食べたりする。
おかずは質素な山ごぼう。
それを見たひらりは驚いて「お姉ちゃん?」と。
「お腹すいてるなら、下にビーフシチューもカニサラダもあるのに」

みのりは言う。

「ハイミスの練習してんのよ!」

は??

なんでも、自分はもう結婚できないことほぼ確定なので、いずれ1人さびしく夕飯を食べることになると。
ハイミスなんてそんな贅沢できないんだから、味噌汁と山ごぼうをおかずにする日々のはず。
その練習を今からすることにしたと。悲しすぎ!!

 

このドラマは「ハイミス」って言葉が結構出てきますが、今聞くとかなりキツイワードですね。
36歳シングルマザーのすみれさんも(阿知波悟美)ハイミスと言われてた。

「バイト先に怖いハイミスがいてさぁ〜」by ひらり

お前が怖いわ!って思うけど、あのころ私も10代で、10歳上の姉が25過ぎても結婚しないことを無邪気に揶揄してたかも。適齢期ごろの気持ちなんて想像もつかなかった。

 

自分傷つけ大臣のみのりは、ひらりと竜太先生のやり取りに胸がえぐられるのわかっててもそれでも!
先生会いたさで、祭りの打ち上げに参加。
そこで料理好きの腕前を発揮しようとしてたのに、「いいからお姉ちゃんは座ってて」とひらりに制され、しかも先生は用事で来られない。

と思ってたのに、用事ずらしてまで姿を見せた竜太先生!
こういうときめちゃアドレナリン出ますよね。
みのりの同僚も、そのアドレナリンを無駄にするなと言わんばかりに「隣行ってきなさいよ」と促したり「無理よ」の押し問答。

そのうちに!!

ひらりが可愛い浴衣姿で手料理を持って登場。
先生はまぶしげに眼を細めるし、ひらりはもうテンション上がりまくり。

 

**********

そのあとの、みのりが部屋でフテ寝してる背中カットは悲しすぎました。

ひらりが帰ってきたらもう我慢できずキレまくる。

「あんたってズルい子ね!!」

実は先生来るのを知ってて私を座らせたんじゃないの?
そんであざとく浴衣着ちゃって苦手な手料理頑張って、友達から可愛いエプロンまで奪い取る。
浴衣とエプロンで迫るなんて…もうもう…!

↑↑これ全部みのりの言いがかり。
でもこの異常放言に、さすがのひらりもハッとする。

「お姉ちゃん、竜太先生のこと好きなの?」

この図星感がまたムカつきますね。
ムカつきのあまり「嫌いよ!!!」と言うみのり。
「嘘よ!」
とか詰めてくるひかりにイラつきもMAX。

「好きよ!!あんたなんかよりずっと好きよ!!」

 

いやぁ〜涙にじんじゃいます…

でも妙な兆候は山ごぼうの翌日にも見られた。
朝ごはんをお盆に乗せて、「これから2階で食べるから」と、ついに家族にまで「ハイミスと孤独の練習宣言」…

そんな練習、この世にはない!!
…とは言わないけどバカ言うなと激怒した父。
みのりの気持ち、わかるわ。
…と、みのりの妙を応援する母。
泣きじゃくるみのり。
「みんなどうしたの!?」と戸惑いつつ家族をとりなすひらり。

これは笑えないシーンでしたね。とっても切なかった。
みのりが「私はどうせ結婚もできないし、恋人もいないし転職もできない!」という絶望を両親の前で叫ぶという。
つらすぎるじゃないですか。

父はみのりの気持ちを1ミリも理解できないふうだけど、「一流企業に勤めてお金もそれなりにもらって、その上なんの出口を探そうとするんだ!」と言う。確かに!
しかし母も真っ向反論。

「何も変わらない日々の中で、どこかに出口を探したいときってあるのよ」

うーん、甲乙付け難い真理!

そんでいつの間にか夫婦のバチバチが再燃。
この夫婦がまた最初っから気持ちがずれまくってんですよね。

「日常になんの変化もない」ということに「それで結構」と思ってる父。
「虚しい」と感じ始めてしまった母。
大恋愛結婚だったのにね…とため息をつく娘たち。

 

独身・銀ちゃんと、父・金太郎のやり取りも、笑えるんだけど泣けるんですよね。
「俺に銅三を見せてくれ」
つまり金太郎・銀次…ときて銀ちゃんの子どもってこと。
想いを寄せてくれる女子(みのりの同僚)が現れて、やっと金太郎も安心できる…と思ったら、銀ちゃんは「心から惚れた女じゃねぇと結婚しねぇ」と江戸っ子啖呵を切る。
つまりそれって、おかみ(池内淳子さん)のこと…ここにも叶わぬ片思い(涙)

 

あと、すみれさんは力士の梅響にやけに懐かれちゃって、13も年の差があるけど、もしや両思い?と期待した矢先に「姉ちゃんみたい」と言われて撃沈。
あれは本当かわいそうでした。
誰の目から見ても仲良い2人だったのに。

「みんな、あたしのこと陰で笑ってんでしょ…」

ハイミスにこれ言われたら縮み上がるしかない。
なのにひらりという女は「笑ってません!」と真正面から言い、諦めるなと言わんばかりに策を練っては押しつける。

これは怒るよー。

こんだけハイミス・ハイじじの悲哀を丁寧に描いて、なぜ鈍感ひらりが主役なのかと思わないこともない。
でも20歳ひらりの「人生これから!」というハツラツさは正直救いでもあります。若い力士にも未来が感じられるし、若さというのはそれだけで光を放つ。

一方、江戸っ子おじいちゃんの生き様、ハイミスや既婚中年の虚しさも丁寧に描かれるので、今放送されてるドラマの中で群を抜いて面白い。
なんたっておかみの池内淳子さんが何一つ諦めてない。
色気もありつつパワフルです。
若者の恋愛相談にも乗るしねぇ。

 

「ひらり」を見てまたひとつわかったことは、年がいくつだろうが既婚/未婚だろうが、「自分はこれでいい」と「自分こんなんじゃだめ」と思って生きるのでは楽しさが全然違うということ。

みのりは着飾れば「女優さんみたい」と言われるし、家事も得意なのに自分を責めてばかりいる。
銀ちゃんは独身の実家暮らしだけど、愛する女がいることで生活にハリがある。

ひらりなんて結構周りにグサっと言われたり「嫌い」とか言われてきたけど、へこたれないもんね。
むしろ「竜太先生に慰めてもらおっと」とか言うスーパーポジティブガール。

片思いで悩むってのは結局、自分を傷つけるパターンを繰り返してるってことかも。それがなかなか抜けられないんですわ。
みのりが自分を傷つけなくなる過程も描かれるといいな。
見届けます!

 

 

 

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