この間の向井くん。
よりを戻した美和子に「俺たちつきあってるじゃん…？」と聞いて否定されていた。
元彼に過ぎないと。
悲しすぎ！と思ったけど、美和子の気持ちもよく分かった。
美和子は迷えるお年頃。結婚・仕事・孤独感とか。
美和子の笑顔がそばにあるだけで幸せ、だから自分が彼女の笑顔を引き出すんだと決心する向井くんは重いというかつまんない男だなと思った。
美和子は恋愛がすべてキラキラしてると思ってなくて、なのに恋愛にどうも重きを置き過ぎてる向井くんにシラけてるのかもしれない。
向井くんは職場でも美和子の元彼の存在にため息をつき、同僚に相談する。
そういう男ってつまんないもんだな。
全般ふわっとしてる向井くんなのに、「特別でありたい」思いはどうも強い。
僕が守りたい。僕が笑顔にしたい。
元彼と別れて3ヶ月しか経ってないということは自分って慰め役…？
10年前の美和子の部屋着はふわもこだったけど、今はTシャツに半パンかよ（がっかり）
せっかく美和子とより戻したのに、少しのことで落ち込む向井。
「あなたが一番で最高」と感じられるような恋愛をいつまでもしてたいんだろか。
とある苦手な人を思い出した。
彼女はA子さんを「私の親友」と言い、いつも一緒に帰る。
私がA子さんと深く話し込んだことがあったとき、それを知った彼女は「自分の方がA子と長いつきあいだから」と私に言った。
「だから何？」と思わなくもなかったけど、あれはけん制だったのだろう。
親友のポジションにいるのは自分。
親友は特別。
また、彼女は仲間のいろんな困りごとに「どうした？」と分け入るようなとこがあり、「実は…」と多くの人が打ち明ける。私も打ち明けてきた。
けど、もう打ち明けたくないとあるときから閉ざすようになった。
彼女は誰かの特別になりたい人。
「私は特別です」「だからまかせなさい」とあっちからセールスしてくる。
悩みを引き出されることがいつしか不快になり、彼女から差し伸べられた手を払う。
そんな自分への罪悪感も半端ないもんで。
この苦手意識をずっと言語化できなかったけど、向井くん見てわかった。
彼女の特別願望が苦手だった。
というのは！
私自身、誰かの特別でありたい気持ちをずっと押し込めてるからと思う。
それを憚らず表に出してる彼女を目に入れたくなかったんだ。
聞けば彼女は親戚内でも特別であろうとするらしい。
彼女は優秀で、もう十分特別感を漂わせてるのに、なお一等を目指している…いったいなぜ…
その理由が分かることはないだろうけど、私の秘めた特別願望をしっかり自覚すれば、彼女を何とも思わなくなるのかもしれない。
今、「これは経費で落ちません！」が再放送中ですね。
って、もうゆうべで最終回か。
改めて見てみると、おや？と興味深いシーンがいくつかありました。
多部ちゃん演じる森若沙名子は、経理業務にきっちり忠実で、仕事だけじゃなく時間の使い方も人間関係もきっちりバッサリしてる。上司であろうが忖度しない。
そのおカタさを煙たがる人は多い。
そんな沙名子がどういうわけか、自分と真逆みたいな熱く明るい山田太陽（重岡大毅）に好かれてしまい、お誘いもなんとかかわす日々。
あるとき沙名子は、太陽がかなり立場が上の人（片瀬那奈）の懐柔も受け入れず、信念を通すシーンを見かけた。
そこで心が動かされる。
たぶん、「自分と同じ」と感じたんでしょうね。
自分が日々煙たがられてることを知る沙名子は、太陽の中に「肯定すべき自分」を感じて太陽を意識するようになる。
太陽もまた、沙名子が社内インタビューで経理業務における信念を大真面目に語っているのを見てすごく嬉しくなる。
以前から沙名子の仕事ぶりに好感を抱いてたっぽいのも、自分の核となるような部分（でも人から煙たがられるようなとこ）を沙名子にも見出すことで自分を鼓舞してたのかもしれない。
こんなシーンもありました。
営業部の山崎（桐山漣）が、同じ営業部の馬垣（岡崎体育）について沙名子に「気をつけたほうがいい」と進言する。彼は「逃げる男」だからと。
その忠告は的中で、馬垣の逃げに振り回される経理部員だったけど、そもそも彼の上司である山崎がトラブルを食い止められたはずなのに放置していた。
沙名子は「逃げたのは山崎さんでは？」とズバリ指摘する。
こういうのよくありますね！
人のこと言ってるけど自分じゃん・あなたじゃん！みたいなこと。
ドラマでも、「逃げたのは俺か…」と自覚した後の方がずっとよい展開になったりする。
山崎は本当にやりたいことから逃げずに立ち向かう行動をとる。
投影っておもしろいんだよな…
相手の中に自分がいて、それがなかなか見つからない（認めたくない）こともあるけど、自覚してからの急展開や新展開が痛快・爽快だったりします。