「家族だから」2話

NHKドラマ「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」
略して「かぞかぞ」と言われてるようですが、省略にはまだ抵抗あり。

しかしこのたびの2話もすごかった。
河合優実さんの演技、本当惹かれます。
福地桃子さんと学校のプールで過ごすシーンは、平成初期の邦画みたいな独特のセンスを感じましたね。
すごく素敵だった。
高校教師も独特なキャラ・演技と思ったら、東京ダイナマイトの松田さんだったんだ。


主人公はやがて社会人へと成長していくけど、今まだ高校生。
その高校生の七実に家族のいろんなことがのしかかりすぎる。
父親は中学のとき急逝。
ダウン症の弟の買い物を見守ったり、母親の不安を明るく吹き飛ばしたり。
そしたら母親がある日倒れて、下半身麻痺に。
祖母が来てくれてごはん作ってくれるけど、なぜかお見舞いに行かない祖母。
七実は学校から病院へと毎日お見舞いに行き、母に明るく声をかける。
ヤングケアラーやん。
このドラマ見ると、私の中に冷静な七実がヒュッと入ってくるんですよね。
いや、隣に座ってる感じ?
河合さんのあの笑みが、わけ知り顔で自分にも注がれる。

私自身がヤングケアラーだったわけではない。
ただ、重い荷物を持たされた体感はある。
家の中で「いつも一番大変な人」が母で、その次が誰…と決まってて、中高生の自分は「まだ何も背負ってない人」としてカウントされていたので、大変な人の愚痴聞き係だった。
「聞きまっせ!」と気合いが入るものの、すぐ面倒くさくなる。
本来それでよかったはず。
だけど、あのころ真面目に罪悪感を育てちゃったんだと思う。
自分がどこか逃げ腰だったから家族は笑顔にならないのか。
頑張りが足りなかったよ、ごめん。
パスタ食べながら泣く七実。
お母さんを幸せにしたかったはずなのに、死にたいなんて言ってるし。
こんな最悪の事態。もっと何ができただろう?
でももう頑張れないから一緒に死のう。

子どもいる人の気持ちわかんないでしょうとか。
親の気持ちわかんないでしょうとか。
言ってくる人がいたら今度は決定的に心から締め出せると思う。
すごくわかると思ったから。坂井真紀さん演じる母親の気持ち。
自分の子どもをこんなに頼もしく見上げる。
それは誇りでもあり虚しさでもあるから、死だって意識してしまう。
誰かの人生のお荷物になることの苦しさ。
いや、死とか文字にすると急に物騒だけど、生活内で意外と登場してくるワードとは思う。
家族はすぐ煮詰まるから。
煮詰まった勢いでうっかり出がちな暗黒ワードだけど、そうやって強引にカーテンを引くことで、いったん幕間みたいに区切りをつけたいだけだったりする。
死にたいみたいなこと言って、あえて底を見てやりたい。
そしたら希望って自然にやってくるでしょう?(という無意識的期待)
ただ、七実のあの一瞬の絶望感はすさまじかった。

河合さんの演技のどこが好きかというと、家族とバチッと目を合わせないところ。
いつも横目で家族を見つめるんですよね。
ちょっと不良っぽい視線というか。
私も家族の中にいると眼瞼下垂レベルで目を伏せがちで、福原遥さんみたいなピュアな目はとうに家族に向けられてないですね。
お母さん死んでいいよ、一緒に死のうと泣きながら言うとこでも、前髪でわざと目を隠してるように見えた。
そんなこと、目をバチッと合わせて言えることじゃない。
それを演技で伝えるってのがもう感心しちゃって。
逆に母・坂井さんは柴犬みたいに澄んだ目を向けてくるんですよね。
母親と決定的に目を合わせたくないアレ、何なんだろうな。
うざいうざい、とか言いながら絶対的に避けてる何か。
その感じがすんごいうまい河合さんです。

たぶんだけど、目を合わせちゃったら責任の契約書に最終サインをした気持ちになるからかも。
やりますよ(私しかいないんだから)という突っ張った気持ちを数%でも表現したい甘えというか。
それでも責任ファイナルアンサーを求めてくるような母、だったり家族だったり。
うるせーな、目じゃなくて行動を見ろよと言ってたい自分。
なんか結婚を迫られてる男と迫る女みたいじゃないか。

親友役の福地さんがまた魅力的な子です。
2人揃うとなんか90年代なんだよな。
すんごい心を動かされるドラマ。
家族って4室太陽土星の自分にとって本気のテーマだなと、突きつけられましたね。
強烈な感情をどれだけぶちまけてきただろう。
でも二度と引き出されたくないんですよ。
その扉をガタガタと揺さぶってきますね。
河合さんの演技によって特に刺激される。
今もう、こんな作品でも見ないと言葉が出てこなくなっちゃってね。






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