やすらぎの恋

今日の「やすらぎの刻」は、ずっと涙が滲みっぱなしでした。

今日は清野菜名さん演じる「しの」が主役。恋のお話。
やっぱり女性が主役っていいなぁ。

もともとの主役は風間俊介さん演じる根来公平。
ある日新しい家族として根来家で引き取ることになったのがしので、公平は紹介された瞬間に一目惚れしてしまうけれど、公平の兄の三平としのが想い合うのに時間はかからなくて…。

戦争の足音忍び寄る時代の山梨の村のいろんな事情・少年少女の無邪気さ、淡い恋物語。
それを執筆してるのが「やすらぎの郷」で暮らす石坂浩二さん(菊村栄)という、物語の中に物語がすっぽり入る不思議な立体ドラマです。
脚本は倉本聰さん。

今日はしのちゃんが、三平兄ちゃんとは別の男性に一目惚れしてしまった。
倉本聰さんの恋のパターンって本当一目惚れが多いんですよね。
菊村栄も板谷由夏さん演じる新入りコンシェルジュにすぐポーッとなってたし。

しのちゃんは喧嘩強いし運動神経もいいので、なぎなたの指導者にもなるほど。
が、しのちゃんの恋心はどこか歪んでて、なぎなたの道場主にポーッとなったのにわざわざ対決を挑み、隙あらばマウンティングしてやろうという挑戦心のあたりから私は涙ぐんでたかも。

しかしこてんぱんにやられて全敗。気絶。

この道場主の男性に、私も一目惚れしてしまったのかもしれません。
どこか高橋一生さんに似ている。
大貫勇輔さんという方で、舞台でも活躍されるダンサーであるそうです。
(写真はホリプロオフィシャルサイトより)

太陽乙女座。そんな感じ!!

大貫さん演じる小沼良吉は警察官。特高。
なぎなたでの佇まいは、いかにもその役にぴったりで背筋がスーッとしてて、しのちゃんを何度痛めつけても不思議と憎らしくない。
またしのちゃんが、「もう一度お願いします!」と何度も立ち向かうから…。

しのちゃんはついに倒れて、目が覚めたら道場のどこか一室。傍らには小沼先生。
目が覚める直前に見た夢は、真っ黄色のお花畑で2人楽しそうに向き合うシーン。
倉本聰さんが描かれるこういうわかりやすさがとても好きです。

なんというか、心にぐーっと入ってくるような恋のシーンがとても久々に思えました。
あなたは男であり、わたしは女であり…というところがくっきり浮かび上がっていたからかもしれないです。

「(自分の下駄の鼻緒を直してくれるような)そういう姿の方があなたに似合う」
「あなたは今より強くなる必要はない。女性の強さは自分を守れる強さで十分です。戦うことは男たちに任せて」
「おしとやかで優しい女性におなりなさい」

小沼先生がしのちゃんに告げたこと、確かこんな感じ。
それは今なら前時代的と言われちゃうかもしれない。
時代背景も戦前なのだし、自分をそこにぴったり当てはめる必要もないとわかっているのだけど、すべての理想があの2人に詰まってる気がしたから泣けたのかな。
なんか丁寧だなぁって思ったんですよね。
倉本先生は、確かに恋の始まりは一目惚れが多くても「恋」そのものをじっくり描いてくれる。「北の国から」にしてもそうでした。それがいいんですよー。草太兄ちゃんとゆっこおばさんの恋とか…。

これまでしのちゃんの周りにいる男といえば、三平兄ちゃんや公平みたいに土くさく日に焼けた、それでいて気弱な男ばっかりで、それでも三平の静かな知性に惹かれてたしのちゃん。
やすらぎの刻になってからドラマ見てる人が周りにあまりいなくて残念。
見ている人とあれこれ盛り上がりたいのです。

ちなみに私が見てるのは倉本聰さん脚本だからで、戦前生まれのあの年代の人のメッセージを強く期待する気持ちがあります。
あとお年寄りが見てもわかりやすい番組は、自分にとってもホッとできるから。
往年のスターの輝きを見たいのです。
ちょっと倉本聰さんの願望が垣間見えるのも楽しい。

やすらぎについて何かまた思い出したら書き足します。

やすらぎの恋” への2件のフィードバック

  1. えつこさん

    コメントありがとうございます。
    ゆめぼしミュージック気づきましたか!

    やすらぎの刻も郷も、しみじみしますよね〜。
    道場主さん・大貫さんの登場をあれから心待ちにしてます。
    しのちゃんと結婚するかなぁ…

  2. こんばんは。いつも楽しく読んでいます^^
    いつのまにかゆめぼしミュージックに戻っている!と思いつつ。

    私もやすらぎの刻見てます~あの昔の素朴な感じにしみじみしつつ、やすらぎの郷シーンも結構好きだったり。
    道場主さんの洗練されてる感じ大人な感じ、そりゃ好きになるよなと思います。大貫勇輔さん、まさに乙女座!ですね。きれいです。清潔。

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