映画Redと結婚

Netflixに映画「Red」が入ってきたので早速見ました。

以前にも出演者について書きました。
妻夫木聡×夏帆×柄本佑

公開直後にコロナが蔓延して上映中止に。
そんな映画はとても多いですね。
妻夫木くんと夏帆ちゃんの性シーンが話題となった映画。
赤色ってやっぱりセクシーですね。


映画RedHPより

おもしろかったかと問われれば、あまり好みじゃない感じです。
夏帆ちゃんはどこかさとみチックで、手の甲をセーターで覆ってました。
…そこはいいだろって話ですが、「私さえ我慢すればうまくいく」というその我慢が崩壊する。
つまりはそういうストーリーだったと言えます。
やっぱりそういうタイプは手の甲を覆うんじゃないでしょうか。

夏帆ちゃん演じる塔子は、金持ちの家の嫁という極端さはあるものの、家事も育児もほぼワンオペ、しかも姑の監視付き、夜は性奉仕、そういう妻ってどれくらいリアルなんだろう。
映画の口コミでは「そもそもなんで結婚したの?」というのがいくつもあって、私も見ててそう思うほど夏帆ちゃんから「こんな生活息苦しい」という思いが溢れ出てた。

塔子は母子家庭。島本理生さんの原作でどう描かれてるかはわからないけど、間宮祥太朗さん演じる夫から「選ばれた」というあたりで結婚を決めたのかなと思った。
母との不和もありそうな塔子。
この結婚でつらかった過去を一気に捨て去ることができそう。
選ばれたからには…!ってんで本当に頑張ってきたんだと思う。金持ちの嫁。
人前に出るワンピースすら夫の要望通り。
いつの間にか自分の意思など存在しないような家庭内。

ところがまた「選ばれた」という。妻夫木くん演じる「鞍田」に。
塔子がまだ独身だった10年前に鞍田と不倫してた。
なんで別れたかは描かれてないけど、鞍田との別れもボロボロだったんだろうなと推察。
そうであればこそ納得できる金持ちとの結婚。
間宮さん演じる真がなんでも与えてくれたんだと思うし、家長主義みたいのが染みついてるとはいえ、基本は優しい。塔子に愛着があるのはわかる。籠の中の鳥を愛でるような愛着だけど。

塔子と再会した鞍田はその息苦しさを読み取り、自分の建築事務所で一緒に働くよう誘う。
ここでまた「選ばれた」。10年ぶりに。
しかも女として、プラス設計士として。これは嬉しいと思う。
さらに!入社して早々、柄本佑さんからも「選ばれる」

この映画は妻夫木くんと夏帆ちゃんの性行為シーンが2回ありましたが、私は柄本さんとのやり取りの方がすごいエロと思ってしまった。嫌悪感もありつつ。
(しかし後半は柄本さんのあの怪しさはなんだったんだと思うほどただの人だった)
さらに塔子は正社員として選ばれる。
選ばれたときの夏帆ちゃんはとっても生き生きする。
子どもを迎えに走ってても、子どものことじゃなく選ばれた嬉しさで心が満ちていることはよくわかる。
もちろん見てる側の主観だけど。

 

女は選ばれないと生きていけないだろうか。
そりゃ男女関係なく、就職でも受注にしても選ばれないと成り立たないことは多い。
でも人は選ばれてないときに全部しぼんでるわけじゃないと思う。
なのになぜか女でいるということは、選ばれなければ自分の存在価値を疑うような、そう思う時期は確かにあった。
自分の話でも、25歳以降は「選ばれ」がずっと付きまとってた気がする。
選ばれさえすれば3番目でも許すし、恋が破綻するたび今度はしかるべき人から選ばれようと奮起した。
「しかるべき」ってのがミソで、「こういう人だったら家事奴隷になってもしょうがないかな」とか、「浮気されてもしょうがないかな」とか、そう思えるような人を求めてたかもしれない。
もちろん、家事分担当たり前!という主義主張を貫くべきだろうけど、それをまともに掲げたところで選ばれないのではないかと。下げられるハードルがあるならば「結婚後の家庭内労働率(の高さ)」だった若かりしころ。
だから付き合った彼氏に「家庭的なことできるよ」アピールをしてたっけなぁ。
「そうしてでも選ばれたい」という女性はさほど特別でも卑屈でもないように思ってたけど、「病巣」に近いことじゃないかと今は思う。

そしてマンネリが起きたら今度、塔子のように「性的に満たしてくれそう」という夫以外の選ばれに乗る。
そういう女性も少なくないはずで。
私がこの映画でイライラしたのは、そうして塔子が「選ばれ」で成り立っていること。
その選ばれが、美人でエロいから?と思わざるを得ないあれこれ。
そして最後、子どもからの訴えを振り払うという。
「女」であることを最後に選んだということ…?うーん。
塔子の個性、塔子独自の優しさみたいのとか、なぜここまで男を惹きつけるのかが描かれてないことが残念でした。
もしかして、東京ラブストーリー令和版でも思ったけど、独自性などないほうがいいんだという暗喩?まさか。
独自性や自発性がないからこういうふうに巻き込まれるんじゃないのかなと思う。
外見的魅力で選ばれて激しい性愛に流される生き方も一つの選択肢という提示なのかな。
でもこういうストーリーはうんざりなのです。

結婚って本来、自立した1人と1人の生活のはずで。
それが家庭内で実現できないなら結婚しなくてもいいという人が増えるのもごく自然に思える今。
この作品はそれぞれの内面がどうということにはあんまり触れられてない。
でも「女性の生き方」を訴えるシーンは時々あったから、結婚という庇護の下にいても自由がなければ意味がないというメッセージは感じられた気がする。
でもその自由を謳歌するんだったら、内面がどうだということがすごく大事なんじゃないかと思ったんですよね。そこにぽっかり感があって。原作の表現が削ぎ落とされてるのかもしれません。

また細かいんだけど、妻夫木くん演じる鞍田が、初出社の夏帆ちゃんに「やぁ」と声をかける。
この「やぁ」と声をかける人に実際会ったことがないです。
でもそういえば同期会に遅れて行ったとき、酔っ払った同期に「やぁやぁ」とおどけて挨拶された記憶。
植木等か森繁久弥の真似かな?と思って笑ったような。
あと夏帆ちゃんの「ええ…」という返事。
「はい」とか「うん」じゃなくて「ええ」
お金持ちの嫁っぽいけどさ、「ええ、そうですね」のときしか使わない気が。
あとクレーマーからの適当な相槌、青筋浮かべて、「ええ、ええ…」
どうでもいいことばかり目につきます。
ちょっと集中力を保てなかったRed。

 

 

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